iPhoneに最適なリモートソフト3種を試す

iPhoneに最適なリモートソフト3種を試す

最近は簡単に自宅のPCを遠隔操作できるリモートアクセスサービスが増えてきており嬉しい限りです。その中でも、iPhoneからPCを操作できる3つのサービスを操作、コストの観点から比較してみました。

元々リモートアクセスといえばWindowsのRDP(リモートデスクトップ)やフリーのVNCが古くから使われてきました。ただしこれらはルータの公開設定(&DNS)が必要だし、アクセスできるのはPCのみと敷居が高い。今回比べた3種類は、いずれもサーバ側(操作したい側)にインストールするだけで簡単にリモートアクセスを始められる機能を持っています。

1.CrazyRemote

CrazyRemote Lite
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ

動画再生やPCゲームまでも楽しめるレスポンスがウリのiPhone専用ツール。
残念ながらこのソフトのみ、PCからのアクセスには対応していません。その分iPhoneアプリの作り込みは今回No.1。2種類出せるキーボードで全ての入力をカバー。「リモートだとこの操作ができない!」という事はまずありません(少なくとも自分が試した限り。VMWare操作から脱出するAlt+Ctrlだけ慣れが必要)
表示解像度を下げて高いフレームレートで表示するモードや、高解像度で表示するモードなど使い分けられます。音声も再生可能。また押したい部分をタップすれば直接マウスクリックできるタッチパネルの様な操作感も魅力。
過去の当Blog紹介記事はこちら。
iPhone4に地デジがやってきた | 徒労日記

2.TeamViewer

TeamViewer – ネット経由のパソコン遠隔操作(リモートコントロール)ソフト
TeamViewer: Remote Control
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ

個人利用ならコスト0円でiPhone&PCからのリモートアクセスが出来る唯一のツール。
サーバ側で使ったセットアップファイルを、操作用PCに持ってきて実行。予めサーバ側で控えておいた番号(PIN Code)とパスワードを入力して接続します。接続は暗号化されるので安心。相手を数字の羅列で覚えるのは大変ですが、無料アカウント登録をすればコンピュータ名で複数台登録する事ができます。
機能としてはPC操作にてファイル転送やクリップボード共有などが出来ないのがちょっと惜しい。iPhoneアプリから操作する場合、マウスカーソルと指のタッチする位置が連動しないのもネック。画面の中のマウスカーソルを、ゲームのキャラクターの様に操作して希望の場所まで動かしてあげてからでないと”OK”ボタンも押せないのです。ただしこれは指で目的地が隠れない分、確実な操作ができるとも言えるのでサーバなど重要なオペレーションの場合は逆に武器になるかな。

2011/05/09 追記
Webサービス登録をすればTeamViewer WebConnectorにてWebのみでアクセスできるようです。

3.LogMeIn

コンピュータへのリモート アクセスとデスクトップ制御用ソフトウェア
LogMeIn
カテゴリ: ビジネス, 仕事効率化

三種類中、一番Webを中心としたサービスに仕上がっているツール。
PCでもiPhoneアプリでも、まず同社のWebサービス画面にアクセスする必要があります。その後セットアップファイルをダウンロードしてサーバ側にインストール。設定済みで有ればそのままブラウザでリモート画面に入れます。初回のみ実行プラグインをダウンロード(自分の場合はFireFox)するかわりに、専用のクライアントは使わない形式です。複数台管理する場合もPCが一覧で表示され、オンラインかどうかが一目瞭然。実にスマート。
なお会員登録後は一ヶ月、フル機能が有効になるProアカウントになるのでかなり高機能。Free版に落ちた時にどれだけ機能制限されるかがまだ未定。この便利なダッシュボードがどれだけ残るかでこのソフトの価値が見えるでしょう。製品紹介を見る限り、サウンドやファイル管理は出なくなるそうな。
このサービスは非常にスマートですが、iPhoneアプリは値段の割に特に目立った機能無く普通です。¥3500って高すぎでしょ。仕事でも使う人と同じ物なのだろうけど、リモートに機能を絞ったエッセンシャル版みたいなのがあればもっと人に薦められるのに。マウスカーソルは中央固定でフリックすると画面の方が動く、って操作は新鮮だけど違和感ありますなー。

2012/03/25 追記
先日iPhoneアプリを確認したところ、リモート操作・ファイル操作ができるApp Store – LogMeInが無料提供になっていました。LogMeInの特徴でもある、つながりやすさもそのままです。これでこのアプリに死角はなくなりましたね。

総合評価

長々書いてますが、じゃあドレを使ってるの?という話です。

CrazyRemoteTeamViewerLogMeIn
サーバ側アプリ価格0円0円0円
iPhoneアプリ価格2,300円0円3,500円
0円
PC対応×
iPhone対応
iPad(HD)対応
PCでの操作性×
クリップボード共有なし
iPhoneでの操作性
全操作可能

正確な操作可能

基本的な操作のみ
iPhoneでの速度
低解像度モードが高速
ルーター設定有無
UPnP対応だがうまくいかない

UPnPを使うか聞かれる

意識する必要なし

自分はiPhoneではCrazyRemote一択。自室PCではRemoteDesktop

ここまで書いておきながらRDPというのもナンですが、VPN接続さえ済んでしまえばRDPのレスポンスにかなうツールはありません。TeamViewerもLogMeInも一度画像にしてそれを圧縮している様なので、そこに仕組みとしての限界があるかも。

それよりCrazyRemoteにしても一本のソフトのみだど、不慮の事態(サーバ側アプリの無応答とか。CrazyRemoteに多い)にサーバがアンコントローラブルになる事がままあります。そういうときはLogMeInなどを予備サービスに入れておけば安心だし、いざ出先でWebブラウザしか無い場合でも繋がる安心感を得られるのではないでしょうか。

コメントを残す