この前Android TVを調べてきましたが、今回は違います。
”Android Mirror”です。
Android搭載ルーム(バック)ミラー。
RX-8につけているルームミラー型ドライブレコーダが謎のリブートを繰り返すようになりまして。
数年前から存在だけは知っていたAndroid搭載ミラーを本気で考える様になったんです。
どうみても地雷。
OBEPEAK D91 12″ Car DVR Rearview Mirror
おなじみAliexpressにはこの手の製品が山程出ています。
ただしAndroid 8.1というのはどれも一緒。
ルームミラー用途に誰かがカスタムしたイメージが古い8.1止まりなのかもしれません。
あとは多言語対応とか、カメラの性能、4Gの有無などにより各社差別化しています。
自分は一番大きい12インチの製品を4つに絞り、そこからかなり悩みました。
どれが一番痛くない地雷か。
最終的に選んだのは”OBDPEAK D90-6M BC”というモデル。
6Mケーブルのバックカメラ、24時間電源用のパーツ付き、MicroSDカード別売り。
16,153円で送料無料。
まさに機能バブルといったコイツのスペックを記す。
- ハードスペック
- Android 8.1搭載
- 12インチIPSディスプレイ+タッチスクリーン
- 4GB RAM + 32GB ROM
- Quad-Core SoC(Cortex-A53@1.4GHz + Mali820@680MHz)
- 170°フロントカメラ:1920×1080 140°リアカメラ:AHD(1280×720)
- 4G/LTE:FDD,2100(B1)/1800(B3)+3G+2G,Wifi(2.4G),Bluetooth
- FMラジオトランスミッター(87.5MHz~108MHz)
- 外付けGPSアンテナ,加速センサー
- 使用温度範囲-50℃~+80℃
- ソフトスペック
- Wi-Fiスポット
- 前後ドライブレコーダ
- 24時間監視録画
- カメラリアミラー表示(リアカメラの映像をバックミラーとして使用)
- GoogleMapカーナビ
- ミュージックプレーヤ
- ビデオプレーヤ
- ハンズフリー通話(スピーカー&マイク)
- ファイルマネージャ
- オンラインカーモニタ(位置情報、映像)
- Youtube
こんなに盛って大丈夫か?
これだけの機能がリアルタイムでスムーズに動くとは到底思えない・・・
1/13にオーダーし、1/31に到着しました。
恒例の箱潰れチェックをしましょう。
上から潰されて側面が開きかけているものの、厚紙が効いているのか中身は無事でした。
薄いビニール一枚に包まれ、緩衝材のようなものはなし。
内容物一覧。
左上からカメラ映像ケーブル、24時間電源ケーブル、固定バンド、GPSアンテナ、マニュアル、リアカメラ。
ミラー本体裏にはスピーカーとフロントカメラ。上端には電源(MiniUSB)、カメラ入力(TRRSプラグ)、GPSアンテナ端子(U.FLプラグ)、TF Card(MicroSD Card)Slot, SIM Slotがあります。
なお、「USB充電器で使うな。壊れるぞ」としつこく書いてあります。
試したところMiniUSBにもかかわらず5V3Aを要求したところで起動中にシャットダウンしました。
通常のUSB想定電流では動かないから車につなげよ?という事らしい。
取り付け
氷点下の中、既存のミラーDVR&カメラの取り外しとAndroidミラーの取り付けを行いました。
電源配線
電源ゲーブルの先は常時電源:黄とACC電源:赤とアース:黒の3本。
幸運にもミニ平型ヒューズ形状になっています。RX-8と一緒。
これを素直に挿していいか(ヒューズ機能があるのか?)は疑問ではありましたが「青だからきっと15A」と信じることにします。
RX-8取扱書 [Fソ_2版]_(50602)を参照しながら、ヒューズボックス内の1番CIGAR(15A)をACC電源:赤と入れ替え。
14番ROOM(15A)を常時電源:黄と入れ替えました。
フロント側配線
ウェザーストリップを外し、グローブボックスのストッパーを外して180°開ける状態にします。
さらにAピラーのカバーを引っ張って一段回外します。
そこにGPSアンテナ線、リアカメラケーブル、電源ケーブルを通します。
余剰ケーブルはグローブボックスの裏にタイラップでまとめました。
リアカメラ配線
リアカメラは室内側のリアウィンドウ最上部に両面テープで固定する事にしました。
ガラスの傾斜がきつく、スモークが入っているクーペ車にはあまり向かない搭載場所です。
それでも外部となるとナンバープレート周りしか無く、既存DVRでは撮影点が低くなりすぎたため。
ウェザーストリップを外し、Cピラーの隙間からカメラケーブルを通してリアシート横へ落とします。
バック信号の分岐
カメラケーブルは助手席足元へ。
同じくカメラから伸びる赤いラインは「バック(パーキング)ランプ」に繋ぎます。
なくても動くけれど、バックに入れた時に背面全画面にするには必要。
バックランプの根元で確認すると、コードの色は赤地に黄色の1本ライン。
それをサイドシルに沿って這わされたハーネスの束で調べると・・・2本あった。
調べようがないので実際にエレクトロタップをつけてテスターで図りました。
カメラの赤ラインは長さが足りないので延長もしています。
期待と不安の電源ON
グローブボックスに仮置してエンジンをON。
車の電源ならOSが最後まで起動しました!
商品ページと違って液晶画面の境界はフレームのだいぶ内側。
まあわかってた。中華の悪いクセだから。JAROないし。
この画面レイアウトがAndroid Mirrorのホーム画面。
左に1/4音楽、中央1/2にメニューやコンテンツ、右1/4にDVRの映像が出ます。
タッチパネルの反応は良好。操作自体にストレスはありません。
しかしデフォが韓国語。中国語より読めない。
Google翻訳のカメラを向け、どうにか日本語に切り替えました。
それにしても車内が冷蔵庫より寒い!!
使用感レポート
どうにか使えるところまできたので、使用感をレポートします。
通信環境
自宅のWi-Fi 2.4Gを拾うため、自宅駐車中の外部アクセスは問題ありません。
楽天モバイルも挿すだけで電波を掴みました。SIM Slotがピンセットで押し込まないとならないくらい深いけど。
Band3しか噛み合ってないため、郊外ではテザリング必須でしょう。
Bluetoothも利用でき、RX-8につけたAudioアダプタとペアリングできました。
GPSもちゃんと測位できています。
カーナビは工夫次第
”ルームミラーにカーナビが表示できる”という、この製品の存在意義とも言える部分。
中身はGoogleMapそのものです。
当初はフリーズはするわ画面は見づらいわで「こりゃ使い物にならないな」と思いました。
ただオフライン地図をダウンロード(保存先をSDカードにしておく)することでもっさり感は幾分改善。
画面の見づらさもドライブモードなら大分見やすくすることができました。
音声ガイドも動くので普通にナビとしては使えます。
ルームミラーとして使えるか
使えます。2つの意味で。
まず普通にミラーコートになっているので、画面を消している間はミラーとして使えます。
というより夜や雨ではリアカメラが役立たずだし、眩しい朝とかは液晶が見えません。
よって本来のミラーとして使うしかない。
晴れた日かつ社内が眩しくない時間なら、リアカメラが使えます。
RX-8の後方視界は元々かなり悪いので、リアカメラの広角映像をリアルタイムに映すと、
より明確に後方を視認できます。
スモークガラス越しなので仕方ない部分はあるけれど、今度キイロビンで油膜とってみよう。
ドラレコ機能
前も後ろも24時間記録されます。
フロント側なら夜の録画も問題ありません。
録画はなぜかTS形式で記録されます。
サイズが大きいけれど、ちゃんとFullHDで記録されていました。
MicroSDカードの寿命が心配。
音楽再生
内蔵のしょぼいスピーカーの他、Bluetoothを使って音楽が聞けます。
しかし、間抜けな事にBT接続中にもかかわらず内蔵のスピーカーからも音が出てしまいます。
どうして・・・。
FMってラジオになるのかと思ったらFMトランスミッター機能でした。
国際バンド(87.5〜108.0MHz)だけど87.5~90MHzは日本でもチューニング可能。
そこに合わせ「オープン」に設定すると、カーラジオがAndroid Mirrorのスピーカーになります。
BTが意味不明なので、これで聞くしか無い。
その他アプリ
中身Androidらしく、SDカードの中身を除くファイルマネージャやYoutubeまであります。
Youtubeはかなりのもっさり感だけどどうにかログインしてPVを観るまでできました。
またCarKeeprなるアプリを使い、ミラーにスマホからアクセスできます。
録画した映像を確認できました。超もっさり。
さらにSIMを使って24時間車の位置を確認・・・できるらしいですがなぜかオフライン。
まあ下手に繋がるよりいいかなと。
圧倒的まあこんなものかな感
なあこんな感じで「それぞれが今ひとつ残念」という製品です。
それでも思ったよりは動くな、とも思いました。
トヨタの新車に今ならあたりまえの様についてくる各機能。
これを16,000円でどこまでカバーできるか、みたいな野心あふれる(?)デバイスです。
面白いから許す!!