自分でiPhone5cの液晶割れを交換修理したはなし。

自分でiPhone5cの液晶割れを交換修理したはなし。

先日我慢ができずiPhone6に乗り換えたものの、iPhone5cもまだ捨てる訳にはいきません(残債無いけど)。修理屋さんに持ち込むのがベターですが趣味と僅かな実益を兼ねて自分でフロントパネル(ディスプレイ&デジタイザ)交換をやってみました。

ちなみにiPhone4の時も似たような事しています。その時の記事はこちら。

[warning]自分でiPhoneを分解する事で、メーカーサポートなど一切のサービスを受ける権利が失効します。作業を行う前に、自己責任である事 を理解してください。また、参照して起きた如何なる損失、損害が起きても当サイト並びにリンク掲載先サイトは責任を負うことはいたしません。
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部品と工具選び

肝心のフロントパネルはどうしよう。おなじみAmazonでは山の様に出品されていますが、最後まで候補にあがったのはこちら。

価格は修理屋のほぼ半分。でもiPhone5cって黒パネルだけなのに白って何だよ、と。また不良品を引いた時に販売会社が真面目に交換してくれてもまた不良品だった、なんてオチがあって結構リスキー。

という訳で「※発送前に全て動作確認をしまして発送となります。液晶タッチパネルの一部がきかないという初期不良以外、対応しておりません。」という表示がむしろ頼もしいモバループにてiPhone5C部品 フロントパネル 黒を購入しました。北海道、代引きで6,480円。

届いた品にはちゃんとチェック済みの表示あり。交換時の注意やポイントなども同封されていて親切です。

20141018-01ちゃんと梱包されていました。

20141018-02今回使った工具はこちら。

20141018-03ドライバーセットは秋葉原で1,000円位。よく見たらコレに0.5mmヘックスローブビットが入ってました。せっかくiPhone分解セットもオーダーしたのに。他にも1.0mm+ビットを使用します。
黒い棒はSpudgerといって分解用のヘラ。iFixitでは「スパジュー(ガー)」と呼んでました。仕事の予備用に買ったものですが、手にとってみたら一回り小さい携帯用でした。でもこれがあって大正解。
あとはデザインナイフに瞬間接着剤、風呂場から持ってきた吸盤フック。下のトレイはパーツの飛散防止用。

予習

イメトレ、大事。

おなじみのiFixitからiPhone 5c Display Assembly Replacementを一読して流れを確認します。ムービーも観ておきます。

iPhone4と違い、ディスプレイ部分は大分早い段階で分離できるようです。その分難易度は少し低め。

しかしこのおばちゃんお姉さん、手際よく外しおる。

オペ開始

朝7時。起き抜けに作業開始。

パネルを開ける

Lightningコネクタ横のネジ2歩とヘックスローブドライバーで外します。その後吸盤を使ってフロントパネルを外しますが、粉々に割れている為吸着しません。透明な薄い梱包テープを貼ってから吸盤を当れば少し持ち上がるので、そこからSpudgerを差し入れ、静かにこじ開け(?)ます。牡蠣を開けるように慎重にだ。

20141018-04銀色のコネクタカバーをネジ4本外して取ります。長さの違うネジ3種類なので混ざらないよう注意。肉眼で1.7mmと1.4mmのネジを見分けるのは至難だと思う(iFixit Step9)

20141018-05Spudgerで慎重にフラットケーブルコネクタを3つ外し、本体部とフロントパネルを分離します。

フロントカメラまわりから取る

iFixitでは先にホームボタンを真っ先に外していましたが、自分はやり辛かった為後回しにしました(後述)。フロントカメラユニット(iFixit Step24)はピッタリ貼ってある為、無理に剥がそうとすると変形します。黄緑色の丸で囲った部分からSpudgerの尖った方をジリジリ差し込み剥がしました。
粘着部分はすべて再利用するので、手でベタベタ触らないよう注意します。

20141018-07大きな黒四角の部分を丁寧に剥がしたら、金属のカバーをネジ5本で外します。

 

ホームボタンは注意

iFixit Step15の様に端子右下にSpudgerを入れようとしてもぴったり張り付いて入りません。でも金属カバーを外してからなら、端子の左上から簡単に入れる事ができます。

またムービーを見るとホームボタンを外す際、ガラス側から押すとパチッと外れている様に見えます。でも自分のは丸いボタンパーツの周りが薄いラバーになっており(黄緑色のあたり)、押した分だけ伸びて千切れそう。

20141018-08おそらく簡易的な浸水防止だと思いますが、非常に薄くて破れそうなのでSupdgerの平らな方で丁寧に丁寧にシールを剥がします。牡蠣を剥がすように慎重にだ。

やっと全バラシ完了&位置決めパーツの移植

やっと全部のパーツが外れました。左が「再生品」と出ていた今回の交換部品、ケーブルにバーコードがある右が本物。もっといい加減な品物かと思ったら、思いの外そっくりです。iFixitで必要と書かれているスピーカーネットはついてきました。

20141018-09外した部品一覧。ネジは本当に小さいので床に落としたらまず見つかりません。気をつけましょう。

20141018-10面倒だったのが透明のパーツ。フロントカメラと明るさセンサーを固定するパーツが接着されています。これを剥がして移植したところ接着剤が干渉してしまい、中心がずれてしまいました。結局デザインナイフで少し削って目算でセンター出しをし、微量の瞬間接着剤で接着しています。

20141018-11

戻す方が大変

あとは逆に戻すだけですが、さっき接着した透明パーツが僅かに下だったのか、明るさセンサーの基板と金属カバーが重なってしまいました(黄緑のライン)。

20141018-12ぎゅっと押しこみなんとかはまりました。ここが平坦にならないとこの後のイヤースピーカーが入りません。ここは接着剤が半乾きのうちに位置決めした方が良さそう。

イヤースピーカーを抑えるカバーの先端(黄緑○)はフラットケーブル下にある穴(オレンジ○)へ入れます。ケーブルに隠れて見つけ辛いですが、入れないとカバーが浮きます。

20141018-13

悪夢が蘇る通電テスト

過去iPhone4は作業が終わったらパネルが割れていた事がありました。トラウマです。今度は無事であることを祈りつつ電源ON。

20141018-14おお、ちゃんと映った!タップもフロントカメラも大丈夫。でもホームボタンが効かない!!と思ったらここだけは蓋を閉めないと接続されない仕組み。慌てる事30秒。

という訳で無事にiPhone5c復活しました。
タッチ感度、液晶の色合い、チラツキもiPhone6と較べて遜色ありません。さて、何に使おうかな。

20141018-15

余談:iOSの電話Proxy機能?

余談ですが、イヤースピーカーのテストでSIPの呼び出しテストしたら、AppleIDが同じ全iOS端末が鳴ってびっくりしました。

iPhone5c(050x)にてIP電話かける
→iPhone6(090x)が着信鳴る(よしよし)
→iPad Air(WiFi)が着信鳴る(!?)
→鳴らしてるiPhone5cまで着信鳴る(!!??)

SIMスロットすら無いiPad Airが鳴るのはFaceTimeのせいらしいです。
iPadに着信が出るので折り返してみると、

iPad Air(WiFi)にてFaceTimeで電話をかける(iPhone経由で電話と表示される)
→iPhone6は無反応
→iPhone5c(050x)に「iPhone6(090x)から電話です」と出る

20141018-16これは共通AppleIDを使うiOSデバイスのうち、1つでも音声SIMがあればそこ経由で電話ができる、という事なんでしょうか?音声SIMが2つ以上あれば、1台ですべての番号に応答できる、とも言えます。iOS8のFaceTimeの説明見てもいまいちそのあたりの説明が載っていません。

こんな機能ができてたんですね。あまり意識していませんでした。

最後に工具

仕事では「クロスティック」と呼んでます。送料無料で元取れるのだろうか。

PC/Mac/携帯等修理用ツール Spudger
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4 thoughts on “0

  1. たいへん詳しい説明なので、多くのユーザーの参考になりますね。
    実際、iPhoneの修理は難しいですが、これだけ詳細な説明を参考にすればできる気がします。

    1. プラケースという事もあってかiPhone5Cはことさら分解しやすい様に思いました。
      これが5sだとまた難しいのかもしれませんね。

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