手元にあるAIサービス、iPhoneの「Siri」ですが、今ひとつ生活に溶け込んでる感じはありません。「手での操作が面倒な」タイマーを設定するときに便利なくらい。だって理解できないと全部ググってくるんですから。
そんなAIサービス(検索サービスのバックグラウンドの総体ですが今はこう書きます)ですが、今一番の成長分野として各社しのぎを削っています。その技術を家庭に届けるデバイスとして今注目されているのがホームスピーカー。マイクとスピーカーを持ち、リビングの真ん中に置くことでAIサービスへのゲートウェイとなる製品です。
そのホームスピーカーを数社が発表している中、世間の注目を浴びてるのはやはりGoogle HomeとAmazon Echo。それぞれ「Googleアシスタント」と「Amazon Alexa」という同社のAIサービスを提供します。
国内販売ではGoogle Homeが先行しましたが、米国で多くのシェアを持つAmazon Echoもいよいよ11月に国内販売の見通し。「いつか我が家に迎え入れるならどっち?」という事でちょっと調べてみました。
Google Home
今年10月6日に国内正式発売されました。
主な機能は以下の通り
- 音声による検索・結果の確認
- アラーム、タイマーセット
- 音楽サービスを利用した音楽再生
- 予定(Google Calender対応)、ニュースの確認
- 動画配信サービスにある動画をChromecastにて再生
- スマートホームデバイス(現在Philips hueのみ)のコントロール
- 渋滞情報の確認
大きな特徴は同社のTVデバイス、Chromecastとの連携。Homeでコンテンツを見つけ、Chromecastで動画を見ることができます。画面しか無いスピーカーの使い勝手を広げる魅力的な機能。
またGoogle Map&ルート案内はマップ分野についてほぼ1人勝ちで、自分もかなりよく使います。Homeのある場所が起点とはいえ、その情報を使えるのはGoogle陣営の魅力です
音楽サービスは現在のところSpotifyとGoogle Play Musicのみ。ここが一番肝心であり弱い所だと思います。Spotifyはともかく、Google Play Musicってそんなに使ってる??もちろん人それぞれですが、自分はどちらも使っていません。ホームスピーカーの最もポピュラーな機能、「ヘイ、○○○。素敵な音楽を奏でて。」とお願いしても使ってないサービスから選ばれるのはかなり残念。
現在の公式ストアでの価格は¥15,120。
ただし期間限定でビッグカメラではキャンペーン特価中。2台でオトクなプラン、Chromecastをセットしたプランなどあります。
Amazon Echo
11月8日に国内で正式発表があるため、発売日もそこで公開されると思われます。
各レビューで書かれている主な機能は以下の通り(米国限定のサービスとなるかも)
- Bluetoothスピーカー
- 天気の確認、
- アラームのセット、スマホへのToDoなどの追加
- Amazone から声で買い物
- 音楽サービスを利用した音楽再生
- スマートホームデバイスのコントロール
写真は米国でも10/31発売となる2nd Generationのもの。デザインではHomeの評価が高いため、それに対抗して国内も2ndを出すかもしれません。10/4に販売を開始したインドでは2ndモデルを提供したそうです。もしくは1stの在庫処分を日本で・・・w
Amazonデバイスの一番メリットはAmazon Primeをベースとした大量の無料コンテンツが利用できる事でしょう。
音楽サービスはSpotifyやTuneIn、そしてAmazon Musicに対応。多くのPrime会員がそのままPrime Musicのプライムユーザとなるため、コンテンツやサービスの拡充に期待が持てます。
買い物をしたいときもPrime会員ならEchoに話しかければOKだそうです。ダッシュボタンよりもお手軽な買い物方法になるでしょう。
専用サービス=Skillを開発できる環境「Alexa Skill Kit(ASK)」の間口の広さもEchoの特徴。世界ではすでに開発されたSkillが25,000を超えました。国内のプレスリリースにある連携先は以下の通り。
株式会社NTTドコモ、クックパッド株式会社、KDDI株式会社、積水ハウス株式会社、ソフトバンク株式会社、日本放送協会(NHK)、東日本旅客鉄道株式会社、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ、ヤフー株式会社、株式会社リクルートホールディングス他のパートナー
クックパッドが入る事から、声でレシピを教えてもらえる日が近いかも。
反面、Chromecastの様にTVと連携する機能がAmazon(Fire TV)には今のところありません。なので映像出力をこのEchoから得るには、Fire TVの機能が増えるのを待つか、ディスプレイ付きのEcho Showなどの発売に期待するしか無いように思えます。
質問のやり取りなどの結果はBingから提供されるようです。個人的にBingを信じてない自分にはそこがネック。
利用者がどちらのサービスに巻かれているか
2つを比べてると、それぞれが大きなサービス母体であるがゆえに、お互いの良いところは素直に取り込めないように思います。HomeはPrime Musicが使えれば迷うところなしですし、EchoはChromeCastにPrime Videoを転送できれば最高です。
今後お互いはシームレスに使えるようになるか、あるいは第三者がいいトコ取りしたデバイスを出したりするでしょう。それまでは二大勢力の提供するサービスのうち、利用者がどちらに傾倒しているか。それによって向いてる製品は変わる気がします。
自分は今のところAmazon Echoが有力。映像が無いのは少しさみしいけれど、好きな音楽が流せないなんてホームスピーカーの土台が揺らいでます。まぁこのあたりはPlexみたいなミドルアプリを挟むことで、DLNA経由で家庭内のコンテンツを再生できるようになるのかも(なっているのかも)しれません。