冬も終わり、PCの発熱がいよいよ気になりだしたのでCPUクーラーを入れ替えました。
CPUもGPUも80℃
過去のロギングではRyzen 9 5900Xは80℃に明らかなラインがありました。
CPU交換の効果を実感できる圧倒的パワー。AMD Ryzen 9 5900Xをレビュー。 | 徒労日記
CPUは平均77.9℃とほぼ80℃をキープ。一時的なピーク以外は80℃に張り付いてるとも言えます。
GPUは上下の激しい温度変化があります。平均69.3℃でも、高温時は80℃オーバー。
この点から「サーマルスロットリングしているのでは?」と常々疑いの目を向けていたのです。
使っていたのはAliexpressで買った120mm 1Fanタイプの簡易水冷。
このdarkflashはいつのまにかツクモ店頭でも取り扱うようになりました。
1,2割高いだけなので、輸送リスクを負わずにツクモで買った方がいいかもしれない。
ともかく、120mmラジエターでは5900Xを冷やしきれない?という疑念が動機の1つ目。
あとはSharkoon – REV200はグラボの熱を全て背面2個のファンから抜く必要があります。
今120mm x2なので、140mm x2にすればCPU,GPUの温度を下げられるという期待が2つ目。
ARCTIC Liquid Freezer II 280
ツクモに行って選んだのはドイツのメーカー、ARCTICの簡易水冷クーラーLiquid Freezer II 280。
「各社いかに派手に光るか?」みたいなライナップの中、質実剛健というかNo発光で機能を重視した製品だったので決定。
図らずもケースに次いでドイツブランド2つ目。
店頭価格は14,980円。
現在店頭の簡易水冷の主力は3ファン360mmです。価格もあまり変わらない2ファン、特に280mmラジエターは少数派。そりゃ入るなら360使うよね。
さらにラジエター側にポンプを埋め込んだ製品(放熱面積が減る)もあり、候補はこれとThermaltake,Corsairぐらいでした。
全て組み付け済みの状態で入ってました。
Intel Gen12 CPUに対応するLGA1700リテンションが付属。
面白い事にマザボに繋ぐFANケーブルはトータル1本しか要りません。
2つのファンからのケーブルは水冷パイプを通り、水冷ヘッドと合流して1本で済むようになっています。これは楽でいい。
水冷ヘッドのデザインは○二病ぽい。
ポンプ内蔵型で全く光らないけど、40mmのファンを内蔵。
VRM周りの淀みがちな空気を入れ替えてくれます。チューブも太い。
ラジエターの厚さは実測38mm。ファンと合わせるとトータル65mmにもなり極厚。
他社ではラジエター27mm,ファン25mmの計52mm厚のものがほとんど。
REV200の規定背面スペースは60mmまで。ここが入るかはチャレンジだけど、かなり冷えそう。
取り付けで盲点発覚
マニュアル類は入っておらず、オンラインマニュアルを見ながら取り付けました。
CPUリテンションの取り付けは、正直わかりにくい。
分かりづらく逆に取り付くパーツもあるので、一度部品形状を確認してからにしたほうがイイでしょう。
そして問題が発覚。
ラジエターがでかすぎて入らんのだがー!?
ウカツ!
厚みばかりに注意が行き、リアファンペースの上下幅が抜け落ちてました。
スペックシートにはないけれど、140mm x2ファンがギリギリ入る高さ=280mmしかない。
対してLiquid Freezer II 280のラジエターは317mm。神も憐れむマヌケさです。
買い直し?部品戻し??諦め???
色々考えた末、「ラジエターを外に出す」事にしました。
意を決し、ケース背面の網を板金バサミでバツバツ切断。
外からCPUヘッドが入るまで拡大しました。
SK-11の万能ばさみが本当に万能。
上部のホースの分だけ下にオフセットし、ファンをネジ数本で固定。
どうにか形になって良かった。後ろに67mm伸びたけど。
効果測定
CPUファンのキャリブレーションを行い、30分ほどゲームした際の温度ログをとりました。
青ラインが120mmラジエター。赤ラインが今回の280mmラジエター。
プレイ差によりピーク位置は異なりますが、平均値や最高値は比較できます。
開始から温度が上がり続ける120mmに比べ、280mmは終始65℃前後をキープしています。
ファンの回転も60-70%で安定しており、全てのファンがフル回転していた頃よりずっと静か。
後ろ半分が真っ暗になってしまったけれど、PC内の温度改善にはかなり効果があったので満足しています。
140mm x2は狙い通りだったし、放熱源であるラジエター自体を外に出してしまったのも大きいでしょう。
CPUヘッドについた40mmファン。これもM/B表面の滞留し易い空気をうまく撹拌してくれているのかも。