TA2020用トランス電源の制作

TA2020用トランス電源の制作

TA2020(デジタルアンプ)用のリニアなトランス電源を作りました。今までずっと鎌ベイアンプの産地不明ACアダプタだったから、コレでやっとクリーンな電源になれる??

鎌ベイに付属のスイッチング式ACアダプタ。この小ささで12V3Aが出る。

実際スイッチングACアダプタのナニが悪いのか?実はあまり自分も分かっていません。小型で高出力が取れるならそれでいいじゃないと。
そうしたACアダプタはすべてスイッチング式になりますが、内部の素子を高速切り替えて希望電圧を得ます。どうやらその結果、出力にその動作のノイズが小さく乗ったり、急な電力要求への対応が悪かったりするそうです。そして、その電源の善し悪しが音質に出ると。

レシピ

主な部品はマルツで通販

  • トランス:TOYOZUMI HT- 122(6V~12v 2A)
  • SBD:メーカー不詳(WTE?)の1N5822(40V3A)
  • 平滑コンデンサ:ニチコン KZE(超低ESR) 25V 2200μFを5本
  • インダクタ:NEC TOKINのSN10-500(3A/110uH/0.052Ω)
  • ケース:TAKATI CU-13
  • その他:ACインレット、スイッチ、積層セラミック少々
  • 三端子レギュレータ:後述

簡単な配線なので回路図は省略。希望があったら書きます。

問題は3端子レギュレータ。最初手に入らなくてTA7812を使っていましたが、若松で手に入るサンケンのSI-3122Vというモノがドロッパタイプで2A出ると判明。東京旅行に行くみっちー (myiatmsau)さんにお使いしてもらっちゃいました。

実はもうディスコンらしく、中古品のみの取り扱いとの事。100円でした。もっと買ってきてもらえば良かったかな?問題だったのはこれの配線。いつも通りネットでデータシートを漁り(メーカーサイトからはpdfが削除されていた)、見つけたサイト(SI-3122V – 3-Terminal, Low Dropout Voltage Dropper Type – Sanken electric)を参考にして配線したのだが通電した瞬間ものすごい熱。出力は12Vどころか1.2Vしか出てないし!

いろいろ探して見つけたのがこのPDF(SI-3122V Datasheet pdf – Linear Regulator IC – Sanken)。ピンアサイン全然ちげーーじゃねーか!!/(^o^)\ナンテコッタイ 結局これの通り配線したら無事動きました。壊れてなかった中古品エライ。疑ってごめんなさい若松と@myiatmsau

聴いてみる

どきどきしながら音出し。

結論:良くはなるけど、そこまで大きな差は無い。

自分の耳が凡人なのか。はたまた電源回路の作りが悪いのか。期待していたほどの変化はなく、何度も聴くと段々差が分かる程度というのが自分の印象です。試聴ソースはいつもの通り(アンプ3種類を聴き比べ | 徒労日記)

感じた差はだいたい二つ。

  • ノイズ感がなくなり、音がすっきりする。
  • 高音は音の形がはっきりし、伸びがが出てくる

ACアダプタ時も別にノイズは気になりませんでしたが、トランスにすると静寂さが違います。なのでピアニッシモで出てきた音などに差が現れます。高音の質感が良くなって聞こえる、というのもノイズ感が高域にあったからかもしれません。ウィンドチャイムの音とかハッとするくらい。
反面ライブ音源の様な「ノイズ感=臨場感」といったソースの場合、パワー感が減った様にも感じれます(元々入ってない音なんだから入らない方がいいじゃんって人も居るけど)。

だから最後には好みという事になるんじゃないかなと。クラシックやジャズなどは断然トランス電源の方がグレードが上がりますし、ライブ音源やポップスはACアダプタの方が元気よく聞こえるでしょう。まあ作ったからにはずっとトランス電源使うけどね!!

ちなみに消費電力は待機時1W、再生時4W。消費電力は若干アップしてます。若干トランスが熱くなる感じ。

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