最近紙パックにプラスチックを合わせた商品をよく見かけます。明治ブルガリアのむヨーグルトとか特選よつ葉牛乳 とか。
消費者としてはあまりメリットを感じない割に、リサイクルしようとするとプラの分離がとても面倒。分離しやすいようにも出来ていないし。
最近紙パックにプラの注ぎ口(または上部パーツ)を付けた製品が増えてる。あれリサイクルに出しづらいから止めてくれないかな。紙で一向に困らないのだけど。
— ぶっちー (@guys_dolls) 2017年5月21日
と若干憤りながら「そもそもなんでプラパーツつけてるんだろう?」と疑問を持ちました。メーカーが差別化とか思ってやっているならば、ここはひとつ反対票を投じてやらなければならない。
よつ葉乳業株式会社に聞いてみた
普段なら無視する事がらでも何度も思う疑問を押さえきれず、最近特定商品にだけプラ注ぎ口を採用したよつ葉乳業株式会社さんにフォームから質問してみました。
結果広報ご担当者から至極丁寧なお答えを頂いたので共有したいと思います。なお原文ママ引用の許可を頂いてないので、歪曲しないよう注意しつつ回答はこちらでまとめて書いています。
Q.旧来の注ぎ口から、なぜプラスチック製にしたんですか?
A.高齢のお客様より「若い頃の様に牛乳パックをうまく明けられない」「無理に開けようとして明け口がボロボロになってしまう。そのまま注ぐと容器を伝って牛乳がこぼれてしまう」というご意見がありました。
そこで高齢の方はもちろん、女性や小さなお子様にも開けやすく、そそぎやすく、使いやすい容器を開発しました。
なるほど。あの注ぎ口には「誰でも同じように綺麗にあけられる」という意味が有ったようです。キャップはキャップで力は要りますが、箸で引っ掛けて開けるなど道具を使って楽にする事ができます。これが紙の注ぎ口だと手であけるか切るしかありません。
注ぎやすさに関しては特段差は無いかな。使いやすさは捨て方に意識しなくてはいけない点で自分としてはマイナス。
Q.リサイクルに出す手間が増えると思いますが、見解を教えてください。
「資源有効利用促進法」では複合素材で出来た容器は一番比重が多い素材(=今回は紙)として分類します。その為、容器全体を「紙パック」としてリサイクルに出すことができます。この点はもともと紙パックのコート剤としてプラスチック材を使っている事からも同様です。
ただし資源の回収方法は自治体により異なり、注ぎ口を外して出して欲しいと依頼している自治体もあります。その場合はお住いの地域に合わせて対応をお願いします。
プラ製注ぎ口がついていても、そのまま紙パックとして出せるというのは初耳でした。それでも重ねてしまっておくのは少し嵩張るかもしれません。紙パックを展開し、裏から剥がせば注ぎ口は取れます。ただし難しい方はハサミ等でお願いします、との事です。蓋やプルキャップ、外した注ぎ口はプラゴミへ。
この点はメーカー自身が外してリサイクルに出すことを強要していない事が重要かと思います。自治体に従えば、分離する事なく従来通りの紙パックとして出して問題ないと。
札幌市に聞いてみた
では自分の済む自治体に処理方法を委ねるべく、今度は札幌市に聞いてみました。
Q.プラスチックと紙パックが一緒になっている場合、ゴミとしてどうだせばいいですか
A.二通りあります。
1.分離が容易な場合:分離してプラは「容器包装プラスチック」の回収へ、紙パックは地域の集団資源回収あるいは地区リサイクルセンターへ。それをご利用頂けない場合「雑がみ」に出してください。
2.分離が困難な場合:プラスチック部分を分離せず、紙パックとして出せます。出す先は1.と同様です。
札幌市もよつ葉乳業株式会社さんの言うとおりの出し方で問題ないとの事です。
という訳で
今回の疑問は晴れました。要点をまとめると
- プラスチックの注ぎ口は幅広い年齢層への配慮により開発
- プラスチックの注ぎ口はつけたまま紙パックとしてリサイクルできる
(ただし自治体による)
でした。
その紙パックも集団資源回収に安心して出すことができると知ったのは収穫でした。
なんでも燃やすゴミに入れてしまえば一見楽ですが、これまでと変わらず正しく捨てましょうって事ですかね。
最後に、よつ葉乳業さんのページを眺めていたらこのキャップ部分をアピールする特設ページまでありました!
なんかゴメンな・・・w