ルーティンが決まるまでが大変。Rancilio Silviaで淹れる自宅エスプレッソ。

ルーティンが決まるまでが大変。Rancilio Silviaで淹れる自宅エスプレッソ。

到着から暫く経ちました。
試行錯誤を続け、ようやくエスプレッソと呼べるものが出せるようになりました。。

「Silviaはどんなエスプレッソマシンか」を書いていきたいと思います。

Silviaの各コンポーネント

Silviaは「高級な家庭用」のマシン。
それでもプロ用の調理器具が持つ、ストイックな無骨さを各部に持っています。

マニュアルライクな操作部

パネルには4つのスイッチと1つのノブがあります。

それぞれが大きく、ヘビーデューティーな作り。

縦にならんだ3つのスイッチが上から「抽出」「給湯」「スチーム」。
センターの1個が「電源」。緑が電源ランプ、オレンジがボイラーの加熱中のランプ。
そして右のノブが「スチームバルブ」です。

フルオートな製品ではないので、使う人がこれらを把握し、適切に操作する事でエスプレッソが生まれます。
適当に操作すると汚れたお湯が出来て終わります。

そこにこのマシンの良さがあり、個人差やコダワリが現れる事になります。

スチームワンドはデロンギから比べたら感動モノの作り。
根本がボールジョインとになっており、自在に動きます。
ワンドから出るお湯を、ドリップトレイに直接捨てられるのもデロンギにはできなかった事。

水槽みたいな給水タンク

オールステンレスのキューブボディが業務用マシンの精悍さを漂わせます。

が、その代償を払っていると思うのが給水タンク。
外部から見えないそのタンクはどちらかというと「水槽」です。

取っ手はなく、水はチューブで吸い上げます。底に穴は有りません。
短い方のチューブはおそらく余剰な水を戻すリターンホース。
タンクの中では宙ぶらりん。

タンクを洗うには黒いフタをあけ、チューブを抜き、縁に指をひっかけて無骨な水槽を取り出します。
本当は毎回洗いたいけれど、重くフレームに擦れるため、過度に取り出すのも躊躇われる作りです。

タンクの残量は外から確認することはできません。
連続で使う際は定期的にフタをあけ、上から水を投入します。

E61グループヘッド

と格好つけて書いてみたものの、あまりわかっていない。

抽出部における業界を含めた世界標準的な規格だそうです。
そしてSilviaはこの仕様を採用した最も廉価な製品と言えます。

デロンギのフィルターが51Φなのに対し、E61は58Φ。
適合した製品であれば、お店で使われている物と同じフィルターやポルタフィルター、タンパーやディストリビューターが使えます。

シャワースクリーンはメタルのメッシュ。

その周りのパッキンと合わせて、定期的な掃除を必要とします。
と言ってもお湯を出しながらブラシでこするくらい。
アフターパーツとしてフィルター+パッキンは代理店等から購入でき、2,000円弱で買えます。

真ん中のビスは何故か角ばっており、飛び出ています。
そのためポルタフィルターをセットすると、タンピングした珈琲にビスの穴が空きます。
低頭ビスに換えている人もいる様ですね。

ドリップトレイ

余剰な水分を受け止めるのが、マシン一番下のドリップトレイ。
こぼした時だけではなく、Silviaでは抽出の度に余計なお湯が排出されます。

これは「三方向バルブ」によるもの。
抽出をオフにすると、フィルターにかかる圧力はすぐにトレイへ排出されます。そのおかげてコーヒーケーキ(抽出後の出がらし)を取り出す事ができ、連続抽出が行えます。

さらにグループヘッドの温めや、掃除でお湯を流すのでトレイには良く水が溜まります。

頻繁に取り外すため、カバーを外せば簡単に取り外せるようになっています。
給水タンクとは逆ですね。また、清潔なステンレス製です。

フィルターに入る粉の量

フィルターが58Φになったことで、業務用に近い量のエスプレッソを抽出できるようになります。

ダブルサイズのフィルターだけの話をすると、付属のフィルターは最大17g位詰める事ができます。
デロンギでは頑張っても14gだったので、これは大きな差です。

ただ17gも詰めてしまうと、ポルタフィルターを入れた際、シャワースクリーンにあたる可能性が高くなります。
実際最初の頃は何度も当ててしまい、スクリーンが少し凹んでしまいました。

よって常用出来るのは16gくらいまででしょう。

ただ、豆によっては18gくらい詰めたい時もあります。
そうなるとアフターメーカーのフィルターを探さなくてはなりません。

ただタンピングが安定してくると、大抵の場合16gで足ります。
なので標準バスケットでも十分と言えます。

予熱は長い

ボイラーのスイッチを入れ、温まるまでにどれくらいの時間がかかるか。
エスプレッソマシンを日常使いするのなら、最も気になる所です。

  • スチーム有り:7分30秒
  • スチーム無し:4分20秒

いずれも室温28度の環境。

温かいカフェラテを作る場合、電源とスチームを両方ONにしボイラーを140℃まで温めます。
最初にフォームドミルクを作る、デロンギでもやっていた手順です。

アイスラテやストレートのエスプレッソ(ほぼ飲まないけど)の場合、100℃までで良いため予熱時間も短縮されます。

7分という時間、どうでしょうか。
これだけ待っていたら結構長いですよね。

これは220Vの海外機器を日本で使う弊害でもあります。
本場EU圏で使う場合、Silviaは約2分半で抽出可能になります。

試しにワットチェッカーで測ると、どうやっても630Wしか消費しません。デロンギは1000Wでした。
つまり、コンセントの最大電力1500Wを消費しきれないため時間がかかっている訳です。

SILVIA M – Sales Sheets and Spec Sheets

メーカー仕様書によると米国120Vでの消費電力は800 W~1100 W。
これが日本の100Vだと、計算上660Wとなり大まかに正しいとわかります。

これを解決するには、今の所昇圧トランスを使うしかありません。

電流を多く流すことで、100Vを120V近くまで昇圧する製品です。
ただ100V→220Vの製品が多い中、100V→120Vかつ1500W対応品となると製品はわずか。

この悩みは多くのSilviaユーザーが抱える問題でもあります。

ルーティン

エスプレッソを一杯抽出するまでの、手順というかパターン。

自分で試行錯誤し、自己満足を得ながら「より美味しく、もっと効率的に」と、ベストを探っていきます。
これがこのマシンの醍醐味であり、手間のかかるところとなります。

例えば、温かいカフェラテ一杯を淹れるために、この様なルーティンが出来上がりました。

  1. メインスイッチON、スチームスイッチON
  2. 下準備(順序不定)
    1. タンクに給水
    2. ドリップトレイの排水・掃除
    3. カップを天板に置いて温める
    4. 牛乳をミルクジャグに入れる。温度計もセット
  3. 計量しながら豆をグラインド。フィルターに入れてタンピング。
  4. ボイラーの加熱ランプが消えるのを待つ。
    (室温28℃で約7分半もかかる)
  5. スチームの水抜き。
    ワンドにコップをあてがい、バルブを開いて通路のお湯を出す。
    ブシュブシュした水混じりの音から乾いたスチーム音になるまで出す。
    30秒ほどかかる。
  6. ボイラー加熱ランプが点いたら消えるまで都度1分待つ。
  7. フォームドミルクを作る。65℃が停止の目安。
  8. スチームスイッチをOFFにし、給湯スイッチをON。
    今度はスチームがお湯になるまでお湯を出す。
    ワンドの先を出てきたお湯に突っ込み、こびりついてた牛乳のカスを溶かし拭き取る。
  9. カップを起き、5秒ほど抽出スイッチを入れてお湯を出す。
    グループヘッドとカップを温める。
  10. ポルタフィルターをセット。
  11. 4秒だけ抽出スイッチを入れる。30秒ほど待って珈琲を蒸らす。
  12. カップからお湯を捨てて拭き上げ、またセットする
  13. 蒸らし終わったら抽出スイッチを入れ、抽出。(40mlが20秒で出る事が目安)
  14. 抽出を止めた後、カップ、ポルタフィルターを外す。コーヒーケーキをノックボックス(ゴミ箱)へ。
  15. 3秒ほど抽出スイッチを入れ、シャワースクリーンの汚れを流す。
    終わったら乾いた布で拭き上げる。
  16. メインスイッチをOFF。
  17. カップにフォームドミルクを注ぎ、ホットカフェラテの完成。

長いわ!!

書いてて眠くなりました。
兎も角、コンビニのコーヒーマシンとは段違いの手間がかかる事は伝わるでしょう。

とはいえ、慣れてしまえばそれほど難しい事は書いていません。
これを一連の流れとし、無意識によどみなく出来るようになるまで練習する。

マニュアル車の様に相手をすることで、味わいだけでなく、仕立ての過程も楽しいものにする。
Rancilio Silviaはそういう珈琲を趣味とする人の為の道具です。

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