面白そうなNAS用10GbE マザーボードを買ってみたら意外と使えそう

面白そうなNAS用10GbE マザーボードを買ってみたら意外と使えそう

ここしらばらくTVを観ていません。
それもあってリビングサーバは録画の役目を解かれ、ひたすら高消費電力なファイルサーバとして24時間稼働しています。

でも最近
「40Wの電球を24h/365日点けると電気代は10,000円/年」
という計算をしてしまい
「この値段でNASに乗り換えられんじゃね?」
と脳内変換されたわけです。

実際調べてみると、ただのNASなら数年でペイ可能。
しかし10GbEモデルはどのメーカーもクッソ高い。
SynologyとかQNAPとか10万円コースです。

NW-N100-NAS 3LAN Intel N100 6-Bay NAS Motherboard

前フリは以上ですが、結局いつも通りにAliexpressを物色。
そこで面白そうなマザーを見つけました。

1*10G 2*i226-V 2.5G 3LAN Intel N100 6-Bay NAS Motherboard 6*SATA3.0 2*M.2 NVMe 1*DDR5 4800MHz Soft Router Firewall ITX Mainboard

21,746円で送料無料
久しぶりに高いもの買ったけれど5日で届きました。最近早い!

Spec

CPUIntel N100埋め込み済みの省電力4コア SoC
CPUクーラー付属
メモリSO-DIMM Slot x 14800MHz DDR5 SODIMM
32GBまで
ストレージM.2 NVMe Slot x2
SATA 3.0 Port x6
TFカードスロット
M.2は確かPCIe3.0 x1(未検証)
Hotplug対応
MicroSDカードスロット。OSブート可能
ネットワーク10GbE x1
2.5GbE x2
Marvell AQC113C
Intel i226-V
USB
Port
USB3.0 TypeA x1
USB TypeC x1
USB2.0 Outer x2
USB2.0 Onboard x2
USB2.0 Pinheader x1

マーベルAQCは107の悪評を思い出します。113はどうなか。
HDMIにDPもあってWindowsを入れればデスクトップも表示できるようです。

こういう用途のM/Bはこれまでも結構出ていたらしく。
“2.5GbE NICx4+PCIe x1 Slot”とか”Ryzen搭載”みたいなマザーも出てきます。
どれも魅力的。

12th i3-N305 N100 NAS Motherboard 6-Bay DC Power 2xM.2 NVMe 6xSATA3.0 PCIE X1 4x i226-V 2.5G RJ45 LAN DDR5 17X17 ITX Mainboard

6 Bay NAS/Gaming/Pfsense Multifunction 17*17CM ITX Motherboard 11th Gen Intel i7 1165G7 i5 1135G7 i3 1115G4 4x i226 2.5G 6xSATA

組み上げ

ピカピカのクール便みたいなパッケージで届きました。

メモリはこれに合わせて一番安かったCORSAIR VENGEANCE DDR5-4800MHz 16GB CMSX16GX5M1A4800C40 (PC5-38400)を買いました。
Intel Nシリーズは安いDDR4が使えるはずなのに、なんで高いDDR5仕様なんだ。スペック要らないよね??
16GBも積んだのはTureNASは仮想マシンを動かせるらしいのでその分です。

Amazonの通常価格で6500円ほど。

中身はM/B本体に無記名のバックパネルと紙の投げ込みのみ。

内蔵ポートまわり。
今回はMicroSDカードを使いますが、このUSB2.0 x2にブート用USBメモリを挿してもブートできそうです。
余ったM.2を使うならSATA変換ボードのほうが速いかな。

このヒートシンクの下は左が10G NIC,右がSATAチップらしいです。
ピンヘッダはケースファンの他、COM1やTPMもあり。

このCPUファンは固定ですが、ノイズはほぼ聞こえません。

バックパネル側。
MicroSDカードスロットが裏に出ているのが特徴的。

ケースは東京時代に買ったMini-ITXケースを未だに持ってたのでそれを使います。

この機能この品質でこの価格。ハイC/PなMiniITXケース – JMAX JX-FX400B レビュー

質素なスチール製ながら3.5インチホットスワップベイx2と電源を内蔵した今ではなかなかない製品。
キューブ筐体でまさにNAS向け。まさか再び使う日が訪れるとは。

11年分のほこりまみれ

バラック状態でテストしました。
青にしか光らない3pinファンが時代を感じさせる。

AMI BIOS。
すべての項目が表示されているようでかなり細かな設定が可能

CPUのN100は本来パワフルにも動作できますが、NAS用にパワーリミットがかかっている模様。
デフォのままではすぐサーマルスロットリングするのをここで解除できます。

TrueNAS Scale

OSはLinuxベースのストレージ用OS「TureNAS Scale」と決めていました

TrueNAS SCALE – Linux-based Open Source Storage Infrastructure

まだまだ調べ中だけど多数の機能あり

  • 日本語ローカライズもあるWebUI管理画面
  • 専用ハードウェアなしでStripe,RAIDを使って複数ディスクにまたがる仮想ボリュームを作成可能
  • Appsからコンテナ(docker?)で機能追加可能
  • レプリケーション、Snapshot作成機能

もともとFreeNASというソフトウェアから続いているらしく、あまりに多機能。
どれくらい使いこなせるかわかりませんが、M/Bと合わせてかなりいじり甲斐がありそう。

ストレージ構成

今回こんなディスク構成

OS領域32GB Sundisk MicroSDカード
メイン領域M.2 Slot1:
Samsung 980 PRO 2TB PCIe Gen 4.0 x4
M.2 Slot2:
Hanye SSD 2TB PCIe Gen4x4 M.2 NVMe
バックアップ領域SATA HDD 1:
Seagate 6GB ST6000DM003-2CY186
SATA HDD 2:
WDC 4GB  WD40EFRX-68WT0N0

10GbEを活かしてメインのストレージはM.2で組みます。
SSDについて詳しくはこちら。

リビングサーバのメインストレージ5TBをオールM.2 SSD化

それぞれZFS Stripingで2本のディスクを1本の仮想ディスクにします。
「この組み方はデータを失う可能性がある」と警告されますが今回は無視。
内部で相互バックアップを取ることにします。

インストール

公式からISOファイルをダウンロード。
Rufusを使ってインストールUSBを作成します。
(書き込みはDDモード必須)

あとはシンプルなCLIメニューに従ってインストールしていけばいいだけ。
再起動のあと、9つのテキストメニューが表示されるConsole Setupが開けばNASの画面を見るのは終わり。

参考:TrueNAS Scale を使い始める方法 – StorageReview.com

画面に書かれたアドレスを管理PCのブラウザで開くと、実際にディスクの管理を行うダッシュボードが表示されました。

3つのNICが見え、ens12が10GbEに割りふられた様です。
正しく10,000Mb/sの表示が見えます。

他にもCPU温度やメモリの使用率などがひと目で分かりなかなか便利な予感。

とりあえず今回はここまで。
次回、NASとしての設定からAppsからアプリの追加などをしていきます。

2.5GbE x4であればAliexpressとそう変わらない値段でAmazonでも購入可能

お金が自由なら最初からこれ買えばOK

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