超コンパクトなネットワークプレーヤをラズパイ0WとPCM5102Aで作りたい -完成編-

超コンパクトなネットワークプレーヤをラズパイ0WとPCM5102Aで作りたい -完成編-

前回ブレッドボードで試作、無事に音が出たRaspberry Pi Zero WH(以下RPi0W)PCM5102A I2S DACmoode Audio 4.3。

あとはリビングでの本格利用にむけてコンパクトに本組みしていきます。

おさらい

回路は引き続きアプリケーションシート通り。出力段のC1,C2のみ0.0022uFではなく2.2uFに変えてあります。


(出展:PCM5102 112dB Stereo DAC with 2VRMS output and Integrated Audio PLL | TI.com)

本組みにあたっての絶対的な目標は「RPi0Wより大きくならないこと」。

基板は秋月電子が販売しているRPi専用ユニバーサル基板を使用しました。

Raspberry Pi用ユニバーサル基板

GPIOが丸々隣のパターンに引き出してある他、GND,+3.3V,+5Vのラインが3列伸びておりブレッドボード→実装の流れがやりやすい。
DCジャックのパターンもあるので、ここに5Vアダプタを挿せば簡単に外部電源化ができます。

表面

電源とGPIOに場所をとられているため、表から見えるほど使えるスペースは多くありません。そのため出力はミニステレオプラグにしました。理想はRCAピンジャックだけど、どうやっても収まらないので妥協です。

そのかわりミニステレオプラグのケーブルは軽いのでラズパイが浮いたりしなくて済みます。

裏面

出力側だけBELDEN 8502で裏打ちしました。
ジャンパはラズパイケースと干渉しないよう必要最低限&センターでは避けてあります。
PCM5102Aの配線はシンプルで基本的にほとんどがGND。パターンも少なくて済むので作業は楽でした。

RPiと合体

裏面を確認しながらそっと合体。

無事RPi0Wのシルエットに収まっています。

0.1uFのチップコンの他、Pin2~5の無極性コンデンサもDIP変換基盤に直付。真っ赤なWIMAの大きさがここにきて響く。ローパスフィルタだからもっと定数の小さいMKPとかで良かった・・・

セッティング

つないで最終形態で鳴らしてみます。

アンプはTPA1517NEを使った自作品トランス電源、スピーカーはMonitor Audio – Radius90HD

S/N比の高いクリアな音。音場の広がりもあります。90HDの特性もあってボーカルソングがマッチする印象。リビングのオーディオとして申し分ないクオリティで気に入りました。ただし場を支えるような太い低音は出ないからClassicは苦手な音です。

そしてここからがラズパイプレーヤらしいところ。

Moode Audioのバージョンアップ+Bluetooth&Wi-Fi内蔵のRPi0Wによって「Bluetoothスピーカー」として動くようになりました。

これで足元這わせるケーブルもなくなってスッキリ!IYH!!
従来どおりのAirPlayも対応しているので、iPhone利用ならWi-Fiを使ったより高音質なワイヤレススピーカにもなれます。

そしてインターネットラジオが充実。

ネットラジオがしゃがれたストリーミング音質だったのは昔の事。今は24bit/320kbpsの高音質な音楽が24時間無料で聴き放題です。
個人的にはオーディオメーカーでもあるLINNが提供しているLinn Radioがオススメ。

最後に商品電力はワットチェッカー読みで待機時0W(計測不可)、ネットラジオやNASのソース再生時で1Wという低消費。これなら常時Onにしていても気にならず、音楽を聞きたいときにサッと再生できます。

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