Mini-ITXメインマシンのケースをThermaltake – Core V1からAntec Cube EKに入れ替えました。
Keepa – Amazon Price Trackerによると、32,300円の高級品として一昨年の12月に登場。高値安定だったものが5月から下降を始め1万円を切るに至る、という元高級PCケースなのです。ではさっそく、その価値があるのか組み替えてみよう。
外箱~外観チェック
Amazonにて9,980円にて購入。代理店のリンクスインターナショナルから直出荷されました。
Mini-ITXらしからぬ巨大な箱。
ケース自体も割りと大柄で、サイズはコンパクトなMicroATXケースほど。
前面は艶のあるグリルデザイン。左右の白いスリットと下のAntecロゴがLEDでライティングされます。天井側が床側より飛び出したオーバーハングデザイン。
フロントパネルを取り外すとライティング用のLEDが3つ確認できます。12cm/14cmファン、240サイズの水冷ラジエターを搭載可能。フロントパネル裏には巨大なフィルターがマグネットで固定されています。
天板には電源SWにLEDスイッチとファンコントロールスイッチ。LEDは消灯を含めて8色が選択可。ファンもOFFを含めて4段階に調節可能です。USBはデザイン上黒くしたようですがUSB3.0対応です。
背面。こちらはフロントと逆に床側が飛び出た裾広がりのデザイン。外周のプラパーツも外せます。PCIスロットは3つあるので2.5スロット占有の大型グラボも搭載可能。背面ファンは3pinタイプで14cmも搭載できそうな穴が用意されています。
両サイドのパネルはアルミ製でアクリルの窓つき。スクリューの無いクリップではめ込み固定されています。結構硬いので外す時は一苦労ですが、ピッタリとはまりガタつきはありません。
M/B側はこんな感じ。
水冷パーツブランド「EKWB」のコラボ商品らしく大きなロゴが入り。
こちらは裏面。
左がCPUクーラーのメンテパネルを兼ねた3.5inchドライブベイ。右の2個が2.5inchドライブベイです。中央上部の基盤については後述。
付属品の袋は(強度は無さそうだけど)珍しくジッパー付きのソフトケース。
各種ビスの他、4pin形状の2芯FAN延長ケーブルが2本とタイラップ。ペーパーマニュアルは中国語Onlyで多言語化されていません。
では早速組み付けてみましょう。
組み換え~完成
配線を見て気づいたんですが、いつものゴチャゴチャするF_PANELに挿す配線がPowerSWの1本しかない!(白い部分)
リセットSWもないし、HDD LEDもない。当然スピーカーなんかついてないし、電源LEDはイルミネーションが兼ねているので別配線。
PC自作におけるレガシーな部分がまた消えていく気がしました・・・。
迷ったのはこの配線。フロントパネルから伸びる4pinファンコネクタサイズの2芯ケーブルの行き先がどこにも書いていません。中国語のマニュアルはリビジョンが違うのか無いケーブルの解説してるし。
心配なので測ってみるとファンコントロールSWに合わせて0V~12Vが出力されていました。センサーと思い込んでM/BのFANヘッダにでも挿そうものなら壊すかも(‘A`)。これを裏面上部の基盤、下をむいてる4pinに挿せば、他のFANコネクタ6個を一気にコントロールできる。そういう仕組です。元3万円で出すようなケースなら最初から挿してくれていても良くない??
そんなわけで部品を移植完了。
外部のラジエターに配管を通す穴が無いため、急遽昔に少し使ったThermaltake – NiC L31で空冷に戻しました。自分の様に水冷のパーツなどが無い場合、ケースの前半分はすっからかんになります。
裏面配線の様子。
3.5 HDDマウンタにはゴムブッシュも何もなく、薄い鉄板に直付け。普段は繋いでいませんが常用するには振動がうるさそう。
大量の電源ケーブルはekwbのプレートが上手く隠してくれる形状になっています。プラグイン電源だったらね・・・。今まで宙ぶらりんだったPipoとFostexスピーカ置き場も正式に確保できました。
イルミやファンコントローラへの電源は、オスのSATAコネクタを接続して12Vが供給されます。
フロントのイルミ点灯はこんな感じ。
肉眼で見たイルミの明るさに大体合わせてあります。
M/B側の横側面。
一直線に光る足の部分はカーペットの上に置くと光量半減しちゃってます。
標準搭載の12cmファンが白色固定で光ります。放射状のパターンに点灯する今風のLEDファンですね。ただし音が結構大きいので他のに変えたいなぁ。
3万円なら高いが1万円ならお値うち
早速マイニングしながら一晩動かしてみると、グラボのある上部5cmのみ外装まで熱くなりました。ファンは最大回転の状態です。以前のCoreV1ではグラボの熱がケース全体回ってしまいメモリなどにも影響を与えていました。この倒立レイアウトは期待通りの効果があるようです。
ただし上層部には通気口がないため、グラボ部の熱を抜くにはファンの追加が必要かもしれません。
サイドパネルは厚みもあり、アクリル部分もCoreV1の様なペラペラしたものではありません。外装パーツ同士のスキマもわずかで加工精度の高さも感じます。天板部分の窓が大きいため、立派なイルミ付きグラボを使っている人はいいアピールポイントになれそう。
反面、細部のツメが甘い印象もうけました。PCIスロットの開口部が狭くてDPコネクタがぶつかったり、誤ったマニュアルで接続先が不明だったり。添付のファンが五月蝿い割にそれほど風量がないのも気になります。
そんな事もあり3万なら「ナイワー」という印象だし、1万円に下落した今なら高級品のエッセンスを含んだ+αのケースとして「アリ」だと思います。