さて、最後はSSD3本フル搭載のベンチマークです。
まず、ディスク3本とくればやってみたかったRAID5のテスト。
RAID5で普通にベンチマークを取った後、ファイル(10GB)の書き込み中にドライブを1本取り外してその際の速度も計測してみました。
Seq. Read | Seq. Write | Random Read 512KB | Random Write 512KB | Random Read 4KB | Random Write 4KB | |
RAID5 | 179.887 MB/s | 31.371 MB/s | 178.695 MB/s | 29.50 MB/s | 14.986 MB/s | 1.158 MB/s |
RAID5 Ciritical | 97.301 MB/s | 22.652 MB/s | 98.677 MB/s | 21.389 MB/s | 13.798 MB/s | 2.378 MB/s |
いやー、遅いですね(^o^
リードは1本より若干速いですが、ライトがものすごく遅い。シーケンシャルで31MB/sって・・・速いUSBメモリ並みですよ。ソフトウェアでパリティ生成しているとはいえ、ちょっと実用に耐えません(計測時、アレイのイニシャライズは走っていませんでした)
そして1本抜いて障害状態を作ってみました。するとRAID1の時よりも明らかに長く書き込みが停止。タイムアウトにはなりませんでしたが、書き込み再開まで1分くらいかかりました。しかし速度激減。おそらく1本分のデータを、残り2本からリアルタイムで計算して出しているタメかと思われます。Randam4KBはナゼか速度があがるフシギ。
さて、最後は本命のSSD3本でのRAID0(ストライピング)
これはRAIDブロックサイズを3種類(4KB,16KB,128KB)に変えて3回づつ測定を行いました。数値はその3回の平均値です。
Seq. Read | Seq. Write | Random Read 512KB | Random Write 512KB | Random Read 4KB | Random Write 4KB | |
RAID0 4KB | 340.076 MB/s | 222.117 MB/s | 275.234 MB/s | 74.403 MB/s | 15.442 MB/s | 2.477 MB/s |
RAID0 16KB | 317.482 MB/s | 113.691 MB/s | 275.604 MB/s | 64.207 MB/s | 15.614 MB/s | 2.504 MB/s |
RAID0 128KB | 334.588 MB/s | 231.359 MB/s | 266.166 MB/s | 110.132 MB/s | 15.772 MB/s | 2.504 MB/s |
これはもう素直に速い。
ただ1本→2本の速度向上と比べると、2本→3本はそれほど劇的ではありません。一番速いシーケンシャルリードで246%のアップに止まっています。3本で3倍!にならないのは予想通りとはいえちょっと残念^^;
ブロックサイズについては4KBの方がリードが速くなりますが、ライトでそれ以上に遅くなります。どこかのWebで「SSDはブロックサイズは小さい方がいい」と書いてましたが、少なくともRAIDブロックサイズはそうでは無い様で。16KBのシーケンシャルリードが1/2になっているのはよくわかりませんねー。計算間違いかと思ったら3回ともこんな数値でしたし。
という訳でブロックサイズは128kbに決定。
HDDは全部取り外してOSをインストールしました。
■搭載してみて。
取り付けスペースは検討中ですが、こんな感じで非常にコンパクトに収まります。発熱もほぼ0。ドライブ自体も無音ですし、熱源でもあるHDDを冷やさなくていいのでよりファン速度を抑えられます。今は一番遅くしている電源(音無しぃ)のFANと水冷のポンプがうるさい位。
■使用感
OS(Vista SP1)は「サクサク」といった言葉を体現したようなフィーリング。ただ噂に聞いていた「プチフリ(プチフリーズ)」があります。特に連続でディスクI/Oが発生している状態(巨大な圧縮ファイルの解凍やコピーなど)でかなり引っかかりを感じました。なんだかHDDと違って複数のタスクからの読み書きに弱い印象。せっかくの静音性ですが、使い方によっては作業スペースとしてのワークHDDを取り付けた方が良いかもしれません。
■感想
今までのベンチマークですが、すべてデータドライブ(D:)として追加した場合の速度です。なので純粋に他からのI/O負荷がありません。実際システムを入れてCドライブにすると、いろいろ処理があるのか速度は1,2割落ちました。シーケンシャルリードなんか16KBの時の結果に近いかな?
ICH内部でSATAインターフェイス部がどれくらいの帯域で接続されているのか不明ですが、もしPCI Expressの1レーンであれば、今回の様に310MB/s(2.5Gbps)あたりでボトルネックとなるのかなと考えています(単純に)。
実際SSDを3本以上使って高速にアレイを組む場合、PCI-E x4のアレイカードなどを使って組む事が多い模様。ただそんなカードは安くても2万5千~なのでコストとのトレードオフかなと。同様の理由でICHにSSDを4本繋げても無意味になる可能性が高いかも。やるとしたらRAID0+1とかかな。