すっかりオーダーしたことを忘れていた雑誌「Stereo 2013/01号」がAmazonから届きました。普段雑誌は買わないものの、「ラックスマン&Stereo共同規格 ヘッドフォンアンプ付きUSB-DAC LXU-OT2がついてくる!」という事でポチったのであった。
最近流行ってますよね
夏にはデジタルアンプが付録で付いてくるというDigiFi [デジファイ]/No.7を買いました。株式会社ステレオサウンド発刊で2,980円。
今回は音楽之友社発刊のStereo 2013年1月号で2,800円。こういう雑誌はAmazonではすぐに売り切れてプレミアが付くようなので、見かけた方はすぐ確保するのがよろしいかと。出版社のダイレクト販売ならまだ手に入るかもしれません。
分厚い!
箱を挟んでいるからで、中にちゃんとした通常サイズの1冊が接着されています。付録ありきみたいなDigiFiと比べ、Stereoは記事の情報量も多く、非常に読み応えあり。
今回のHPAはラックスマンのエンジニアである桑野氏が設計され、特集では回路図や改造方法まで掲載されています。Stereoバックナンバーのデジタルアンプと二階建てで合体もできるみたいですね。しまった。ステレオサウンドの買うんじゃなかった・・・。
お目当てはやっぱりHPA
基盤全体はこんな感じ。低価格DACではおなじみのUSB DAC – PCM2704 – TI。価格上これ以外ないのでは・・・と思えるほど低価格USBDACではおなじみのチップ。でもだからこそ名門「LUXMAN」の名前を冠するとどう変化するのか楽しみでした。
アンプ部分はJRCのNJM4556Aという2回路入りオペアンプが2個。RCA出力には1段だけ使用し、ヘッドフォン出力はそこへ2段目をバッファとして追加してます。こちらも低価格な石ですが、2Vから動作し音の評判もなかなか高いらしい。
USBコネクタ下にある二つのチップのうち、一つはMC34063AというDC-DCコンバータ。USBの+5Vから+12Vに昇圧してオペアンプを駆動しています。もう一つはAT24C04というSerial EEPROM。これは後述。
沢山ある電解コンデンサは「CapXon」という謎のメーカー。
SAMSUNGから品質認定合格書を台湾のキャパシタメーカーの中で唯一受けたようです。搭載例は多いので漏れ報告もたまにあるのですが、台湾メーカーの中では良いメーカーの部類に入るでしょう。
PCに接続してみる
ご丁寧にA→BタイプのUSBケーブルが付属します。しかもなかなか立派そうな作りでLaxmanのロゴ付き!たとえ名前だけだって嬉しい。子供の頃からのファンだから。
接続するだけで「LAXMAN LXU-OT2」と認識されました。わざわざこれの為にAT24C04を載せたんでしょうか(PCM2704は直結しても認識される)。オーディオは形から、というファンの心をがっちり掴んでおりますね。ちなみに呼び出されるドライバは一般のPCM2704と一緒です。
とりあえず感があるものの、足になる支柱とフィルム状のカバーまでついてきて至れり尽くせり。本気で使いたい人のためのケースも通販するようです。
感想
良いです。焦ってしまうくらい。
今まで弄ってきた自作PCM2704 HPAは何だったんでしょうか。まさに音響回路設計家の
「盛ったパーツの価格が、音質の絶対的差ではない事を証明してやる」
的なメッセージが伝わってきそうです。
差がある事を認めたくない一方、素直にこっちの方がダイナミックレンジが高いと感じました。自作PCM2704はホワイトノイズを感じたので、そこを潰せていないだけの問題かもしれませんが。音の傾向は多少ドンシャリ気味で元気いいという感じ。少し高音がきつく金属的な音がします。このあたりは出口付近の抵抗を変えると味付けを変えられるようです。
あとはまあ、良いと言っても数千円レベルの話ですから。本当はUSB D/AコンバーターDA-100 – LUXMANが欲しいのよねと。いつかはリファレンスとなるUSB HPAを手に入れたいです。
総評として安いPCM2704のキット買うより、絶対この本を買った方がいいです。慣らしが終わったらいろいろ弄って楽しめそうだし。この前作ったUSBアイソレータを挟んでみたり、自宅のPCM2702と聴き比べてみるのも楽しみ。
2012/12/24 追記
耳が慣れてくると、高音が耳にささる様に感じてきました。休みをつかってオペアンプを交換してみようか検討中。ラインOUTはヘッドフォンと併用しても音量が一定(あたりまえか)で、ボリュームに左右されないので使い勝手良いです。
stereo (ステレオ) 2013年 1月号 [雑誌] 音楽之友社 2012-12-19 |
LUXMAX(ラックスマン) USB対応D/Aコンバーター DA-100 LUXMAX(ラックスマン) |