インストールするだけで即USB DACを鳴らせるハイレゾ対応メディアプレーヤ”OSMC“がWindowsインストーラで簡単に始められる様になっていました。Raspberry Piは今やギークだけの物ではなくなり、畑の違うオーディオ好きにも再生環境として注目されている模様。そんな方にも再生までこぎつけられるようガイドを書きます。
といっても日本語化の部分でLinuxの操作は避けて通れないけれど。
必要なもの
- Raspberry Pi本体(1でも2でもTypeBでも)
- 8GB以上のSD Card
- USBキーボード(Bluetoothはダメ)
のみ。
さらあるとリッチな環境をつくれるのが
- USB DAC or HiFi DAC PiCobberみたいなDACモジュール
- Raspberry PiのMPEG用ライセンス(紹介記事)
- iPadなどのコントロールデバイス
など。
OSMC SDカード作成手順
今回WindowsマシンでやってますがMac OSとLinuxもあるみたい。
- SDカードをフォーマットしておきます(SDFormatterが便利)
- OSMC ≫ Downloadより中断左側のWindowsアイコンをクリック。”You can download the self-extracting installer here.”のhereをクリック。
- 実行するとセットアップが始まります。
上段は言語。Englishのみ。下段はモデルを選択します。
今回はラズパイの1でやったため”Raspberry Pi”を選びました。 - バージョンを選びます。
今回は最新の2015-06-01を選択。 - インストール先を選択。Raspberry Piはそのまま→を押す。
- ネットワークアダプタの設定。LANケーブルでつなぐ場合は場合そのまま→を押します。
- “wireless connection”を選んだ場合Wi-Fiの設定ができます。
ただしosmcが認識してくれるWi-Fiアダプタを接続しておく必要あり。認証タイプ、SSID、セキュリティキーを入れますが、無線APを拾えない場合はあきらめましょう(自分のPLANEX:GW-USMicroNはダメでした) - インストール先を選びます。
目的のSDカードを選んで→ - 使用書許諾を承認。
チェックをつけて→ - 本体のダウンロードが始まります。
2回目以降はアプリを立ち上げたままならダウンロードはパスされます。 - ダウンロードと準備が終わると確認メッセージ。「OSMCのインストールはSDカードを全部消しちゃうけどいい?」と聞かれるのでYesを押下。
- インストールは数分で完了。終わったらデバイスの取り外しをしてSDカードを抜きます。
起動とセットアップ
初期セットアップ
SDカードをRaspberry Piに挿し、しばらく放っておくと初期セットアップが起動します。”Welcome”と共に言語を選びますが、ここではEnglishを選択。Japaneseを選んでしまうと後で文字が化けて大変になります。
ニュースレターは”No thanks” これで晴れてOSMCのホーム画面を拝めます。お疲れ様でした。
念のため”My OSMC”メニューから最新にアップデートしておきましょう。一番上の雲のアイコンを選ぶとアップデートが始まり、右下に進行を示す表示が出るのでそれが消えれば完了です。
日本語化
これが相変わらずやっかい。Linuxのコマンドラインで作業する必要があります。誰かAdd-onで日本語化パック出してくれませんかね(チラッ
Linuxの基礎の部分は説明すると書ききれないのでここでは割愛。
SSHでログインし(ID:osmc/PASS:osmc)、まずrootのパスワードを設定してからrootログイン。
# sudo passwd root # su -
この後いつもはシェルでシコシコやってきましたが、Raspberry Pi2にOSMC入れてKodi(旧:XBMC)日本語化するまで – 犬アイコンのみっきーさんが便利なスクリプトを公開してくださっているのでそれを流用させてもらいました。
ただこのスクリプトは過去バージョン用のため一番使われるフォントファイルが置換されません。それを修正した下記”osmc-jp-font-replace.sh”を何処か適当な場所に作成し実行します。
#!/bin/sh URL="https://gist.github.com/mzyy94/15ee1b3880107e9d7ece/download" TMP="/tmp/mplusfonts" FONTSDIR="/usr/share/kodi/addons/skin.osmc/fonts/" FONTCONF="/usr/share/kodi/addons/skin.osmc/16x9/Font.xml" set -x mkdir -p ${TMP} wget ${URL} -O - | tar -zxvC ${TMP} find ${TMP} -name "*.tar.gz" -exec tar -zxvf {} -C ${TMP} \; find ${TMP} -name "mplus-1[cp]-*.ttf" -exec cp {} ${FONTSDIR} \; sed -i.bak -e 's/NotoSans/mplus-1c/' -e 's/OpenSans/mplus-1p/' -e 's/Roboto/mplus-1c/' -e 's/-\([A-Z]\)/-\L\1/' ${FONTCONF} rm -rf ${TMP}
# vi /tmp/osmc-jp-font-replace.sh 上記ファイルをコピペして:wq # chmod 700 /tmp/osmc-jp-font-replace.sh # ./tmp/osmc-jp-font-replace.sh
あとはSettings-Apperance-InternationalにあるLanguageをJapaneseにすればメニュー、ファイル名ともに日本語表示となります。
出力先をDACにする
USB DACなどは接続してからRaspberry Piを起動します。認識するデバイスであればSettings-SystemのAudio Outputを選ぶとリストで選べるようになります。
これに載らない場合は大規模な変更が必要なので諦めた方が速そう。
また、Raspberry Piの上にドッキングするようなHiFi DAC PiCobberみたいなDACモジュールはトップメニューの”My OSMC”から”Pi Config”を選び、”Hardware Suppor”のSoundcard Overlayにて適合するモジュールを選びます。持っているモジュールと名前が違くても、同じチップを使ったものなら動く可能性あり。
実際に使ってみる
ネットワークフォルダの追加
手動でWindowsPCの共有フォルダを登録する方法です。
ミュージックからファイルの追加を選び、参照を押して共有のタイプを選択します。
ここで「Windowsネットワーク(SMB)」を選び、Workgroupの中に出てくればそれでOK。自分の環境ではひねくれて出てこないので手で入力します。
smb://サーバ名
と入力。一番下のOKを押します。
あとは初回アクス時にユーザー名やパスワードを聞いてくるので、入力してパスワードの保存をONにすればOK。再度ミュージックを選べばファイルがアルバムアートつきで表示出来るようになります。
Youtubeを観る
Add-onを追加する事でYoutubeも再生可能。ビデオ-アドオンでリストからYoutubeを選び、インストールします。メッセージは英語ですが”Sing In”を押して自分のアカウントを登録可能。
自分は2段階認証をOnにしてるのでこんな画面になりました。
画面に従いiPhoneでyoutube.com/activateを開き、画面に表示された8文字を入力。
うまくいけばiPhone側が承認の画面に進むので、そこで「承認する」を押すとOSMC側もプレイリストや履歴などアカウント機能が利用できるようになります。また、この画面はKodiの認識とAdd-Onの認識で2回繰り返す必要があります。
再生機能はシンプルながらブックマーク等に対応している様です。
あとはプレイリストの連続再生機能とかあるとなお良いのですが。
あとがき
以上、Raspberry Piをいじること、Linuxを触ることに詳しくない方でもわかるように書いたつもりです。これからRaspberry Piでオーディオプレイヤーを始める人の一助になれば幸いです。また、わかりづらい部分などありましたらコメントしていただければ掘り下げて書いていきたいと想います。
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