Hyper-V Server 2012 R2とts録画の共存を目指した徒労の日記。今のところBad ENDです。
2014/03/06 一部手順を修正。スクショ追加
あらすじ
WHS2011のネットワーク不調やクライアントバックアップの問題があり、WHS2011の再インストールを決心。いつまでWHS2011で引っ張れるかな・・と思案していたところ
「Hyper-V Server 2012 R2(以下Hyper-V)上でWHS2011動かせばいいんじゃね?」
と思ったのが徒労の始まり。
The ENDした今から考えるともっと最初の時点で分かりそうなものですが、今後の肥料として途中まで書いた経過とダイイングメッセージを載せておきます。
サーバ(ホスト)マシン
- OS:Hyper-V Server 2012 R2(ワークグループ構成)
- CPU:Intel i7 2600K
- M/B:Intel DQ77MK
- NIC:Intel 85279LM/82574L(どちらもオンボード)
- HDD:SSD 120GB, HDD 3TB と 2TB
- PCI:PT2 と PT3
クライアントマシン
- OS:Windows 8.1 Professional(ワークグループ構成)
Hyper-Vをサーバマシンへインストール
Windows Server 2012は高級OSですが、Hyper-V Server 2012 R2は無料でHyper-V Server 2012 R2からダウンロード可能。1.9GBのISOファイルをDVDに焼き、そこから起動すればあとはWindows8くらいの簡単さでセットアップ完了。
HDDは1本だけでもいいので最低90GBが必要。CPUはIntelのVT又はAMD-V対応品の必要があります。
再起動すると黒と青のコマンドプロンプトだけが開いたそっけない画面で停止します。これがHyper-Vのメインにして唯一の画面。テキストメニューにて初期設定だけ済ませておきます。
- コンピュータ名
- ローカル管理者の追加(後で必要になる)
- リモート管理の構成
- 更新プログラムのダウンロードとインストール→最新にしておく
- リモートデスクトップ→有効に
- ネットワーク設定→IPを固定に振り直し
DQ77MKの2つのNICを有効にしておくと、2個め(赤くない方)が管理LAN用に選ばれる模様。
Hyper-VをWindows8.1でコントロール
できて当然の組み合わせ。のような気がするんだけど色々苦労しました
サーバ側
- Windows Updateで最新にしておく
- 青いコマンドプロンプト(sconfig)にてローカル管理ユーザを作成
- クライアントでHyper-V Remote Management Configuration Utility (HVRemote)からhvremote.wsfをダウンロード。ファイル共有などを使ってHyper-Vのローカルドライブに入れる。
- サーバ側のコマンドプロンプトにて実行
cscript HVRemote.wsf /add:ローカル管理ユーザ名
- クライアントから
ディスク管理ができる様にVDSアクセスをFWで許可
→リモートデスクトップも含めて複数の項目へ接続できるようFWで許可netsh と入力しプロンプトをnetsh>へ その後下記流し込み。 advfirewall firewall set rule group="リモート デスクトップ" new enable=yes set rule group="ファイルとプリンターの共有" new enable=yes set rule group="Windows リモート管理" new enable=yes set rule group="リモート イベントのログ管理" new enable=yes set rule group="リモート ボリューム管理" new enable=yes exit
- 再起動
クライアント側
何やら色々苦労して進めたので蛇足も含んでいるかもしれません。とりあえず全部やったらつながったというレベル。
- Hyper-Vに当てるホスト名とIPアドレスをhostsファイルへ記述
(%Windir%\System32\drivers\etc\hosts) - サーバで使ったhvremote.wsfをクライアントでも実行
cscript HVRemote.wsf /firewallhypervclient:enable
- クライアント側からの資格情報登録
cmdkey.exe /add:コンピュータ名 /user:ローカル管理ユーザ名 /pass
- Windows 8.1 用のリモート サーバー管理ツール(RSAT)をインストール。Win8.1Proを使っているので、8.1用のファイルをダウンロードする必要あり(Win8用と違う事を気付かすここで時間を浪費 参考:Windows8用)
- 「コントロールパネル」→「プログラムと機能」→「Windowsの機能の有効化と…」を開く。「Hyper-V」の下にある「Hyper-V管理ツール」をチェック。別件で必要になるので「.Net Framework 3.5 & 4.5」も入れておくと良い。
- クライアント側のVDS用FWも通す
netsh advfirewall firewall set rule group="リモート ボリューム管理" new enable=yes
- WinRMの構成
winrm set winrm/config/client @{TrustedHosts="コンピュータ名"}
- anonymous userをDistributed COMにアクセスできるようにする、そうな。
※これを漏らした場合、Hyper-Vマネージャでつながっても「アクセスが拒否されました。’server’と’client’との間の通信を確立できません。」と言われ仮想マシンに接続できなかった。cscript HVRemote.wsf /AnonDCOM:grant
- 再起動
試行錯誤してもOS内包のHyper-V マネージャだけではHyper-Vを登録(接続)できなかった。
サーバーxxxxに接続中にエラーが発生しました。仮想マシン管理サービスが実行されており、サーバーに接続する権限が与えられているかどうかを確認してください。
などと言われる。結局Win8.1用RSATでサーバを登録した後、右クリックメニューから「Hyper-Vマネージャ」を選ぶと勝手に登録された。
これをやってもつながらない場合は下記の記事なども参照するといいかも。
WHS2011のセットアップ
Hyper-V上での仮想マシン新規作成は方法は割愛。
WHS2011を仮想HDD1ドライブでインストールする為、WindowsHomeServer2011の私的再インストールメモ | 徒労日記の様にcfg.iniを準備。ただしHyper-VではUSBメモリが全く認識できないことが判明した為、クライアントでVHD仮想ディスクを用意しました。
- 「コンピュータの管理」→「ディスクの管理」を右クリック「VHDの作成」
- cfg.iniを格納し、Hyper-Vのローカルへ転送
- 仮想マシンの設定でIDEハードディスクとして追加
- うまく接続できれいれば自動インストールが開始
1ドライブのWHS2011が無事VMで起動ヽ( ゚∀゚)/ あとは今まで使っていた3TB、2TBの内蔵HDDを認識させたい・・・のに仮想マシンのHDD追加に物理HDDが出てこない。
どうやら物理HDDを直接仮想マシンに接続するにはホスト上で「オフライン」にする必要があるらしい。Hyper-Vのコンソールから「ディスクの管理」(VDS)は開けないので、サーバマネージャから「コンピュータの管理」を選ぶ。
事前にやったファイアウォールの解除ではまた足りないらしく、Corefig for Windows Server 2012 Coreを使って直接FirewallをOFFにしました。
迷走の末に:録画環境構築失敗
起動したWHS2011のデバイスマネージャをどう眺めてもPT2も3も見つからない。ドライバもSDKもインストールしたけれど「マルチメディアデバイス」が出てこない。
結局(なんとなくそんな気はしていたが)Hyper-VはPCIバスのパススルーもできないらしい。USBができないのもアレだし、やっぱりお仕事用という事なのでしょう。「ネットワークだけつながればいい」システム向きです。
それならとLapis LabsのSpinelを使う事を思い立ちました。
イメージはこんな感じ(Spinelの位置が少しおかしいけれど)。
物理層でPT2,3とやりとりしてもらい、仮想マシンとの壁はネットワークデータとして越えてもらおうと。各BonDriverをダウンロードし、サーバ側のコマンドプロンプトでSpinel.exeを実行すると「この機能は使えません」みたいなエラー。どうやら起動時に不足している.NET Frameworkを拾いに行く所で詰まっていた模様。
サーバマネージャから「機能と役割の追加」を選んでインストール。これでSpinelは起動しました(スクショ忘れ)。
このあとWHS2011で実績のあるTVTest環境をリストアし、BonDriver_Spinel.dllを指定して起動。・・・したのだけど何回やっても”BonDriverの初期化ができません”が出て終わる。CorefigでF/Wを完全にOFFにしてもダメ。.iniのIPも変更したしPortもちゃんと設定してる。Hyper-VでPTxのドライバとSDKもインストールしているのに、もしかしてデバイス認識していない??
Hyper-Vにはデバイスマネージャ自体が無いので気づくのに時間がかかりました。結局DevCon コマンドまで用意して確かめた所、PT2&3はUnknownデバイスとしても認識されておらず、なおかつWindows Installerも通常の動きにはならないため、exe形式でセットアップするPTx-Driver&SDKは動かない、という結論に達しました。
The END.
休日を丸一日使って無駄だったと思うと私涙が止まりません。
けれどもVMwareとは違うHyper-Vの取っ掛かりを知ることができたし、食わず嫌いだったSpinelも試せてなんだか知識欲が満たされお腹いっぱいといった気持ちです(必死にWHS2011を物理セットアップしながら)。
Q67SWマザーも余ってるし、今度はサーバとは別にHyper-Vマシンを組んでみようかな。
2014/06/13 追記
Hyper-Vマネージャで接続するクライアントの設定で順番を一部入れ替え。実行する順番によってうまくいかない事があった為。困ったらもう一度上から実行してもいいかもしれない。
Hyper-V 2008R2にPT3をインストールしようとして同様に失敗した者です。
デバイスマネージャをリモートから参照してデバイスが無いことに気づき、PT3のドライバーのインストーラーでインストールしようとしたところ、インストーラーが正しく動作しない(PTxのキモのデバイスJungo配下がインストールされない)ところまで同じでした。
次にHyper-V 2012R2で試そうか悩んでいただけに、この記事であきらめる事が出来ました。
なんにしても、Hyper-V Serverは環境の構築、運用、そして仮想環境のレスポンス等含めても、全く駄目な仮想環境だと思いますので、やらなくて正解だったかもしれないです。
最近のMicrosoftのサーバーに言える事ですが、管理の肝心な部分がGUIでは出来ない(ADのdcpromoコマンド等)等残念なOSになってきている気がします。Linux等のUnix系のOSとの済み分けだと思っていたところなので非常に残念です。
▽スガノさん
今回設定してみて本当厄介&足りてないシステムだと思いました。
Windows製品の唯一の売りは軽さを捨ててまで選ぶとっつきやすさだと
思うのですが、おっしゃる通り競合製品を見すぎてそれを捨てている気がします。
ハイパーバイザ型仮想システムの裾野が広がっている為、にわか管理者でも使える
仮想システムってニーズがあると思うんですけどね。
PTxはXenでもESXiでも動くらしく、やっぱり後発である事を感じます。
インストール方法(PT2の場合)
1.ドライバインストーラーをUniversal Extractorなどで解凍。
2.{app}フォルダー内の次のファイルをリネーム。(x64版前提)
・windrvr6_EARTHSOFT_PT2,2.sys → windrvr6_EARTHSOFT_PT2.sys
・windrvr6_EARTHSOFT_PT2_device,2.cat → windrvr6_EARTHSOFT_PT2_device.cat
・windrvr6_EARTHSOFT_PT2_device,1.inf → windrvr6_EARTHSOFT_PT2_device.inf
・windrvr6_EARTHSOFT_PT2_driver,2.cat → windrvr6_EARTHSOFT_PT2_driver.cat
・windrvr6_EARTHSOFT_PT2_driver,1.inf → windrvr6_EARTHSOFT_PT2_driver.inf
3.コマンドプロンプトから次のコマンドを実行。順序厳守。
pnputil -i -a windrvr6_EARTHSOFT_PT2_driver.inf
pnputil -i -a windrvr6_EARTHSOFT_PT2_device.inf
※PT3の場合はPT2をPT3に置換
※ドライババージョン3.00で確認
▽誰かさん
おお。セットアップexeを使わずにドライバ適用できればな、
と思っていたらpnputilってコマンドが使えるんですね。
今度マシン用意して試してみます