我が家は中古で購入したこともあり、そろそろ水回りの改修を検討する時期となりました。お風呂とトイレは入居時に手を付けなかった部分です。色々検討している部分もあるし、1つの結論も出たのでまとめておこうと思います。
水回りは一気にやるとお得?
今回は地元のホームセンターのうち、リフォームに力を入れている大手2社に相談しました。リフォーム専用業者に行くとやりとりが煩わしそうなのと、画一的な見積もりにならなそうなので。
そこでまず聞いたのは「お風呂とトイレを一緒にリフォームするとお得?」という事です。答えとして帰ってきたのは以下。
- A社:チラシに載せるセット商品を選ばれるならお得です。でも銘柄指定されるなら、廃棄処理代などた多少安くなる程度。
- B社:チラシのセット品以外は特に割引が増えたりはしません。一個一個の価格を出しています。
つまりはセット購入による割引みたいなものはなく、廃材の処分が安くなる程度、ということです。
もしかするとリフォーム専用業者の方が営業個人による金額決定裁量が大きそうなので、2つ同時のメリットがあるかもしれません。
パナソニックのアラウーノがいい
新築で家を建てた人から「パナソニックのアラウーノの泡洗浄が楽でいい」という話を聞いて以来、アラウーノを前提に入れ替えを考えるようになりました。
現在アラウーノは大きく3つのラインナップがありますが、泡洗浄に対応したのは2ライン。どちらも台所用の中性洗剤をタンクに詰めるとそれを使って洗浄及び水はね防止の泡を出してくれるそうな。
アラウーノSii
- 商品紹介ページ:おそうじラクラクなトイレ「アラウーノSⅡ」 | トイレ | Panasonic
- 各データページ:CH1401WS 品番詳細 – Vカタ/VAソリューションカタログ – Panasonic
タンクレストイレの普及価格帯モデル。貯湯式で便座は常時保温方式。ノズルはプラ製でおしり用とビデ用が独立して2本用意される。リモコン付き。
2015年06月01日発売:メーカー希望小売価格 186,000円
新型アラウーノ
アラウーノのフラッグシップモデル。さらに機能により3タイプ有り。瞬間湯沸かし式でノズルはステンレス製1本のみ。内部でおしり用とビデ用の通路がわかれている。便座はType1,2が即時暖めでType3が常時保温。特にType1は温風乾燥、ナノイー、LED照明までついたフルスペックモデル。
2014年06月02日:メーカー希望小売価格 290,000円
ネット上の評判と個人の所感
多くの人が書いている事は
- 掃除が圧倒的に少なくて済む様になった
- 黒ずみが出るのは避けられない
- 有機ガラス系の便器は少し安っぽい
また少ない意見として
- ビデを使うと水が跳ねて激おこ(Siiユーザー)
- 便器が安っぽいというが、家に来てみれば比較も無いし気にならない
というものもありました。
泡洗浄については肯定的コメントが大多数です。確かに掃除が楽になるようですね。一部洗剤つまりを訴える人もいますが、パナも推奨する「泡のチカラ」なら大丈夫、という記事もあり。終売してMagica(マジカ)になったみたいですがこちらはまだ不明。
黒ずみはこの新素材でも出てしまうようですね。2Fなど使用頻度の低いトイレで顕著な様です。これは陶器も一緒ですね。
便器は汚れに強いとする「有機ガラス系素材」で出来ています。FRPの様なものだと勝手に思っていますが、中身が詰まっていない分軽くて自由に造型ができます。反面、硬さには劣るため、陶器のガッシリ感に慣れた人は安っぽいと思うのかもしれません。
これのお陰でスキマレスデザインが出来ているため、良し悪しといったところでしょう。
新型アラウーノは新型といいつつSiiより発売が1年前。さらに最近より安価なアラウーノVまで出ており、このあたりのネーミングが迷走している感があります。
実際に使ってみた
量販店では展示してあっても流れる動作が確認できないため、パナソニックのショールームで実際に見てきました。
展示品も流す事ができるし、新型アラウーノは実際に個室トイレに利用されているので座ってお試しできるという。
新型アラウーノを実際座ってみると、便器自体の質感は気になりませんでした。十分しっかりとしています。ただ便座が全体的に四角に近く、穴の縦幅が狭い。節水の一貫でこの傾向はどの商品もあるようですが、ちょっと注意しなくてはなりません。
泡洗浄は十分な泡が水に貼られるため、洗浄と跳ね返り防止に確かに効果ありそうです。また便座の下に手を入れづらいため、自動開閉は確かに便利。
機能で気になったのはシャワーに「ワイド」が無い事。今のシャワートイレにあってお尻を広く汚してしまった際に結構利用しているのに。自分が動かなくてはならないのでしょうか(ムーブはあります)。
アラウーノSiiについては展示のみ。大まかなパーツは新型と変わらないようですが、便器の横にある洗剤タンクのカバーパーツの嵌合が今ひとつ。操作頻度が低いとは言え、壁際でこうもはめ辛いと大変そうです。
コスト面から検討
Siiか新型か。A社から見積もりをとり、コスト面で検討してみます。
と、その前に。
現状から大幅悪化!なんてならないように、今の便座についてまず調査。
温水洗浄便座 ビューティ・トワレ DL-UD10 | Panasonicという2010年7月発売の割りと高スペック品だった事に今回気づきました。同じ機能を望むと「新型アラウーノ Type2以上」という事になってしまうという。恐ろしい。
これにアラウーノSii、新型アラウーノで一番安いType3(以下新型Type3)、そして便座が即時暖めでよりエコなType2を加えて表にしました。なお新型アラウーノには各温度を下げ、より消費電力を抑える「ecoモード」があります。この機能なら無理なくONできそうなのでそちらも比較に加えました。
これをグラフ化するとこうなります。電気料金は現在の北海道電力明細から1kWh=33.90円としています。
注目すべきは青の本体価格とオレンジ=10年使用時のトータルコスト(本体代金+累計電気代)、紫=15年使用時のトータルコスト。
アラウーノSiiの低価格ぶりがまず目につきます。しかしそれに電気料金が加わると一気に新型Type3に近づきました。もう一つ目が行くのは新型Type3のecoモードON時の省エネ率の変化。元々省電力なType2に比べ、大きく削減する事ができるようです。どれくらい使用感に影響が出るのか逆に心配になっちゃうくらい。
説明書を読んでも影響については読み取れないものの、ecoモードをONにした新型Type3が10年の利用でアラウーノSiiに近づき、15年使用するとSiiよりお得という事がわかりました。
新型アラウーノType3で検討?
Siiのイニシャルコストの低さは魅力的なものの、個人的にプラスチックノズルというのがとても気になります。オフィスビルなど公共の場所で見るウォシュレットは本当プラスチック部の汚れが酷い。掃除してないにしてもね。なのでそれだけでも迷ってしまうなーという所。
工事費を含めると25万という大台を超える新型Type3は個人的に勇気のいる決断です。それでも自動開閉便座、ステンレスノズルなど上位機能を利用できて15年で巻き返せるなら悪くないと思えてきました。
ただメーカー交渉の製品寿命は10年。それでまた入れ替えると思わないのだけど、もう一度変えるならあまり高いの買ってもね、と思ってしまいます。
「ああ、Amazonで売ってる値段で出してくれたらなぁ」と何度思ったことか。