自分と同じくTA2020の自作アンプを使っている知人から「TPA1517を使ったアンプがマジでいい!」とメールがきました。調べるとデジタルアンプでは無い様ですが回路はシンプルで簡単に作れそうです。でっかいヒートシンクの付く様なAB級アンプはパスですが、これなら消費電力も少なそうなので作って見る事にしました。どうやらトライパスTA2020を超える音だそうですよ。
TPA1517NE
6-W Stereo Audio Power Amplifier (PDF 540 KB)
Texas Instruments製で20PinDIPパッケージに6W-2ch分のAB級アンプが入っています。使ってるのは10Pinのみで、残りの10pinはGNDというのが面白い。そこから基盤のパターン面を使ってる放熱する仕組みの様です。正電圧のみで動作し、動作可能電圧の範囲も広め。
TI自身による評価回路も公開中。
TPA1517NEEVM – User Guide
ただし、個体差がかなりある様で、それにより出力にオフセット電圧がかかる様=ポップノイズの元凶となるようです。自分は秋葉原のマルツで購入。単価は300円と安いので、3個購入してオフセットの少ないものを選ぶ事にします。
回路
参考にさせていただいたのはおそらくNABEさんの頒布キット。
ICは片chだけを使用し、L/Rで計2個使っています。チャンネルセパレーションが向上するんでしょうか?あとマイナス側にGNDを使用せず、余ったもう1chをマイナスにしています。おそらく+側と同じノイズ影響を受けるー側を使うことで、差動動作にしてノイズ成分をカットできるのでは無いかと推測してます。データシートと違って出力にカップリングコンデンサも入れてないですね。
大きなコンデンサは電源回路用なので低ESRの固体コンデンサを使用、音声信号部分はチップのフィルムコンデンサを使われています。
部品集め
せっかくIC自体が安価なので、自分は低コストを第一で。
パーツ | 個数 | 銘柄 |
電源IC | 2 | JRC 7812A 適当な12V |
アンプIC | 2 | TI TPA1517NE DIPパッケージ |
パワーコイル | 2 | TOKINぽい100mH 2A ラジオデパートにて |
電解コンデンサ | 6 | nichicon MUSE 470uF/25V |
電解コンデンサ | 2 | nichicon MUSE 100uF/25 |
フィルムコンデンサ | 4 | WIMA 1uF |
カーボン抵抗 | 2 | 10kΩ 秋月にて |
積層セラミックコンデンサ | 各10個 | 1uF,0.1uFを秋月にて |
その他部材 | 適量 | DCジャック、ユニバーサル基板etc. |
電解コンデンサ
nabeさんが書かれている様に、電源パスコンなのでオーディオ用である必要はまったくありません。固体コンデンサが低ESRで適当ですが、高いので日ケミのKZM(低ESR品)も買ってきました。
たぶん見た目重視で買ってきたMUSE KZにしちゃうw 秋月で安売りしてた。
フィルムコンデンサ
今回唯一直接音質に影響を与えそうなコンデンサ。盲信的にまたWIMAです。いつものラジオデパートの桜井電機で購入。
カーボン抵抗
これは端子をHにする為だけのものなのでオーディオ用要りません。10円ので。
積層セラミック
大きな電解コンデンサにパラに接続して周波数特性を改善させます。同じく音質に関係無いのでオーディオ用である必要は無し。
さて、買い物も終わったので次は製作に入ります。