PCM2704のセルフパワー化&合体

PCM2704のセルフパワー化&合体

以前作成したデジタルアンプ TDA7491KITVICS PCM2704を合体させました。それにより外部電源が使えるので、PCM2704のセルフパワー化も合わせて実行。PCM2704のデータシートによるとセルフパワーモードで動作させた場合、全域で歪みとノイズが低減する模様。またダイナミックレンジも向上するようですが、S/N比に差は無いようです。

VICS PCM2704のセルフパワー化

まず作成にあたって参考にさせていただいた二つのサイトに感謝。

A.自作USB DAC ~VICS USB Audio キット(PCM2704)~

B.ちょっとTea Time の巻き!

大まかな流れはA.のサイトを見てもらえば分かりますが、一部記載が足りないところがありセルフパワー化だけやっても動きません。そこをB.のサイトとデータシートを睨めっこしながら修正していきました。具体的にやった事を書くと

  1. PCM2704のpin7,13,16,20とpin10を線(ラッピングワイヤー)でつなぐ。具体的にはICに接続される各コンデンサの足C2(■),C4(●),C13(●),C11(■),C3(●)をつなぐ。
  2. C13の足に3.3V三端子レギュレータのVoutをはんだづけ
  3. レギュレータの配線、追加コンデンサを無理矢理とりつけ
  4. PCM2704とオペアンプの電源をUSBのVbus(+5V)から切り離す為、L1とR6を取り外し。
  5. Pin4(PSEL)からC2に向かうパターンをカット、ラッピングワイヤーでPin4をGNDに落とす。
  6. Pin21(HOST)をUSBのVbusに接続。Vbusは1MΩの抵抗でプルダウンしておく。
  7. 外部からきた+5Vを三端子レギュレータのVinとオペアンプのVccに接続

1.についてはA.のサイトの通りですが、pin10(Vbus)にもVccを入れる必要があり追加しました。( )内の記号はパターン形状を表しています。自分は最後、Vbusに3.3Vを入れたつもりがD+に3.3Vを入れてました。そりゃ動かないよ・・・

2~3.の3.3V電源部を拡大。
3.3V 500mAの出力が取れるLP38691DT-3.3を使いました。表面実装タイプなのでVoutの足をC13に直づけ、GNDの部分はアースパターンのレジストを削って半田づけ。Vinは曲げて浮かしてあり、外部からの+5Vを受けています。あとはデータシートの指示通り、Vout-GND、Vin-GNDに1uFのキャパシタを強引に取り付け。適当に余っていたOSコンとUTSJです。

4.からはおおむね手順の通り。SSOPピッチはかなり狭いのでラッピングワイヤー等の細い線材が必要です。もう部品手に入るなら1から作ったほうが速いんじゃねとか思ったのはナイショ・・・

手順をすべて終わらせた裏面はこんな感じになりました。焦げてるのはフラックスです。うん。

写真イマイチでスンマセン。

アンプと結合

TDA7491KITで空いてたスペースにちょうど収まりました。元々のHDDインターフェイス基盤を残しておいたおかげで、12Vと5Vがすぐ取れる。品質はともかくとして。せっかくなのでUSBコネクタも流用。そこから伸びるパターンはカットしてあります。

アンプについてる安ボリュームはお家事情に配慮して追加。本当はボリュームレスで作ったけど、トラブルでMaxVolumeで鳴ったことがあった為。リミッターです。

USBコネクタが製品の位置になったのでかなりスッキリとしました。RCAコネクタは今後の為に残しておく。

試聴

期待のセルフパワー化の効果は?
音の明瞭さ、艶やかさが上がったんじゃないかと。前はボリュームを上げても上げても物足りない感じだったのが、今回ので満たされる感じがするから。鳴り方も割と素直な方だと思います。その代わり低音はそれほど響くでも無いし、高音が伸びる訳でも無い。聞きやすく卵形の音像といいましょうか。欲を言えば音の広がりがもっとほしいけど、価格としては十分満足してます。

基盤二つで6700円(その他部品で高くつくんだけど)。
この値段で作れるUSBデジタルアンプ、いかがでしょうか?

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