[warning]2009/10/06 追記
現在発売されている、鎌ベイアンプKROはチップ部品を使用しており、当記事の改造方法が当てはまりません(シルクの印刷が違う程度ですが)ご注意下さい。[/warning]
今さらながらではありますが、鎌ベイアンプが面白そうだったので買ってみた。
TSUKUMOで6980円。高ぇΣ( ̄□ ̄|||) でも我慢できないから買う。Amazonで5900円、アキバの安売りで3980円らしいので、そっちで買うことができればよりこのアンプの魅力が高まるかと思います。
今までメインPCは嫁さんの10年以上前のミニコン&スピーカーでしたが、ホワイトノイズ(無再生時に聞こえるサーというノイズ)がどうにも気になってました。あとは外部入力を増幅してるだけなのにコンポ全体が点いてるから電気もったいないなぁとか後付的な理由により。
鎌ベイアンプに使われているデジタルアンプ(YAMAHAのYDA138)は88%の高効率で動作し、同じ10Wクラスのアンプの1/4程度の消費電力らしい。
鎌ベイアンプ (SDA-1000)
(いきなりフタ開いてますがキニシナイ)
まず付け替えていきなりびっくりしました。この(ミニコンの)スピーカー、こんなクリアな音鳴るの!?って感じ。音の粒が立っていて、透明感があります。聴きながら「おお・・・おおお」と声をあげほどの違い。まさにデジタル的音と言えるのかも。10年間のミニコンポじゃ比べるのはかわいそうか、と思いつつも7000円でこの音とは恐るべし。
そして今日は代休だったので久しぶりに半田ゴテを握って改造。
まず2chでもテンプレ化している入力ゲインの30db→18db化改造
鎌ベイアンプ改造TIPS その① YAMAHA YDA138の入力ゲイン設定の変更
改造内容:入力ゲイン設定の変更(入力ゲインをデフォルト30dbから18dbに下げる)
効果:1.ギャングエラーが出易い小音量時のボリューム位置をもっと回した位置にずらす。
2.音量を上げたときの高音域の歪を減らし音質改善
作業:ネジをはずして天板をとると中の基板がみえる。
基板を、フロントパネル側を手前に、上からみて、
基板中央やや上に抵抗が|||||||と、7本並んでいる。
その7本のうちの左から4.5本目が以下のようになっている。○ ○ 信号川上側
| | ←抵抗 デフォルトの入力ゲインは30db(R9=H,R8=L)
○ ○ ←こっちが川下側。裏のYDA138のVOL0にR9,VOL1にR8が繋がっている。
R9 R8 ←シルク印刷
↓フロントパネル側(以下同じ)○ ○ YAMAHA YDA138のVOL1にもR9のH信号を入れてやる。
|\ R8抵抗の川上側を外し隣のR9に共付け。VOL1:VOL0がH:Hになる。
○ ○ これで入力ゲインがデフォルトの30dbから18dbの設定になる。
R9 R8
なんという親切説明。1分くらいで改造完了。
うちのソースでは元々指摘されている「高音の歪み」を実感していなかったのだけど、7時~8時くらいでシビアにしぼってたボリュームがちょうど良く10時くらいで決まる様になりました。
もう一つは電解コンデンサの打ち変え。
モノは東信工業の”UTSJシリーズ”を若松通商で通販。音響用ハイグレード品なので札幌じゃ売ってません。・゚・(ノД`) コンデンサ交換といえばOS-CONが王道の様ですが、UTSJは解像度の高い音になると評価のよい製品です。
学生の頃、雑誌で話題だったBlackGateは今でも健在らしいけど、ELNAはヒドイ扱いだな・・・
使ったコンデンサは
16V 2200uF *1
16V 470uF *2
50V 22uF *2
50V 4.7uF *8
50V 1uF *2
しめて1500円ほど。UTSJはお安い。
交換前の鎌ベイの中身。基盤が大きく、空中配線の無くなったVer2.0モデル。わりかし綺麗に固定されているけど、スルーホールの半田不足とかが目立つ。
半田吸い取り器なんて持ってないのでスルーホール基盤から半田を抜く事が出来ません。コンデンサの頭を横倒しする(マイナスのラベル部分を横から押すイメージ)ように指で押しながらコテをあて、片方が少し浮いたら今度は逆を押しながらもう片方を暖める。こんな感じでシーソーの様に少しづつ抜くと外れます。付けるときはコンデンサの足をある程度短く切り、穴につき当ててからコテでパターンを暖めると足がズボっと入ります。後は逆の手順で最後まで押し込めばOK。
外したコンデンサと新しいUTSJ
元のコンデンサはChengといういかにも中国な無名コンデンサ。
作業は1時間ほどで完了。
細かった出力ケーブルも交換。入力ケーブルも交換したかったけどいい部材が無くて諦め。本当ははんだも銀はんだとかにすべきかな。LCフィルタに使われていた0.22uFは製品設定自体が無くて交換できず。フィルムコンデンサあたり使えばいいのかな・・・。
せっかくなのでついでにフロントパネルをシルバーへ交換。ツマミも運良く札幌のパーツ屋にあったので買ってきました。SATOPARTSのK5475MT30(538円)です。
鳴らした感想はとにかくクリアさ重視のハキハキとした音。UTSJの前評判通りなのか、より解像度の高いデジタルっぽさが現れた音といいますか。組み立て直後は低音が張り出していて、音量的とのバランスが微妙でしたが、エージングしている間におとなしくバランスしてきました。ハウスとかクラブジャズとか打ち込み系の音を好む人によさそう。まさに自分。でもJazzも聴くからそれはどうかな。
本体+改造で8500円(人によっては5500円?)。耳の肥えてない自分&決められた予算で90%程度の満足を狙う人にはいい製品だと思います。アナログ出力に定評のあるONKYO SE-90PCIとの相性がいいのかもしれない。
結果1万円ならラステームのRSDA202もあるかー、と思ったけど見た目で断る。
※追記 2009/02/12
アクセス解析みるとこのページを見てくれる人が多い様なので
鎌ベイの追加記事へのリンクを張っておきます。
■鎌ベイアンプ 追加改造 – 徒労日記
フィルムコンデンサへの変更、可変抵抗他の交換
■やっぱり鎌ベイをいじる その1 – 徒労日記
LCフィルタの削除。SPケーブル(Monster&ベルデン)聴き比べ
■やっぱり鎌ベイをいじる その2 – 徒労日記
電源パスコンの交換、外部電源安定化回路の追加
■アンプ3種類を聴き比べ – 徒労日記
鎌ベイとTA2020,市販AVアンプの聴き比べ