長らく一般品をつけていた「Stereo8月号付録スピーカ」のコンデンサをオーディオグレードの物に交換しました。
「8月号付録スピーカ」といっても雑誌付録から始まったというだけで、今のメインユニットはFE83En | FOSTEXになっています。交換前の構成はツィータに指月などのフィルムコンデンサを混ぜて作った約4uF分のみ。
今回秋葉原のコイズミ無線で買ってきたのはPARC Audio(日本)のフィルムコンデンサの2種、Jantzen-audio(デンマーク)の空芯コイル。4.7uFは620円しますがSOLENやFOSTEXなどと比べれば手頃。空芯コイルも502円はかなり安いかと。
ネットワークは6dB/oct、クロスオーバー周波数4.3KHzを目標にコンデンサは4.7uF、コイルは0.3mHのものを選択。また、Stereo誌の基本セットでもあるハイパス・フィルターのみ構成も試すべく1uFコンデンサも購入しました。後ろに取り付ける端子台も購入して外からネットワークを組み替えられる形にしています。
結果からかくと、コンデンサのみのハイパスフィルタで聴いていたことは失敗でした。
1uFコンデンサのみ
コイル側はSPケーブルで使ったジャンパで直結にしています。
FE83Enが自由に鳴っている点で中域はパワフルで、ツィータからはクリアで伸びやかな音が出ます。これは指月と比べて明らかで、PARC Audioのコンデンサの特徴でしょう。
反面、かまぼこ型の音像の為中域が煩く感じる曲もあります。過去感想で書いたようにFE83Enの「紙コーン臭さ」が聞こえてきます(上手く表現する言葉を持ってないのでこう書いてます)。これは8月号スピーカーのウーファー部には無かった印象なので、交換した事による変化なのでしょう。
4.3uFコンデンサ+0.3mHコイル
その違いは歴然。
中域にあった煩さが消え、キュッとしまったくびれ型のタイトな音像に。またハイハットなどの高い音が澄んで聴こえます。これは今までフルレンジとしてFE83Enがなっていた広域が消されツイータに一任されたからかと。音源のエネルギーが失われる事なく、伸びやかに再生されるのは1uFと同様。役割を分担することで全体的に膜がとれた様に改善されるというのは面白い話です。
また当然かもしれませんが前に試した電源用インダクタと比べ、劣化させる事なく高域を減衰させてるJantzenもいい働きをしていると言えます。
こうやって聞いてみるとPARC Audioのコスパの良さ、ちゃんとしたネットワーク用パーツの役割を感じ取る事が出来ましたよ。片chあたり1,100円。どうでしょう。